2017年5月24日 公開

手抜きではなくオランダ式!シンプル弁当に罪悪感はいらない!

豪華で贅沢な食事より、質素で良質な食事に重きを置くのがオランダ人。健康に対する意識は高いのですが、あまり手の込んだものは好まず、毎日の食事はとてもシンプル。そんなオランダの食文化はお弁当にも表れています。オランダの子どものお弁当や学校での食事について紹介します。

あまり食に貪欲になるべきでない?のがオランダの食文化

オランダのスーパーで配布されているレシピブック。
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オランダでは、朝昼はパンにチーズやハム、ジャムなどで簡単に済ませ、夜は肉やスープなど、温かいものをいただくという、質素な食事スタイルが一般的です。毎日同じものが食卓に供されることも普通。

食事はその土地の文化や宗教と密接に関わっています。オランダは、もともとプロテスタントの多い地域であり、食に対して貪欲になることはあまり良しとされていない、という背景があります。

一方、オランダの中でも、筆者が住む地域は移民が多いことから、世界中の食事が楽しめる食堂があり、スーパーにも多様な食材が並んでいます。近年の健康志向の高まりから、オーガニック食材の取り扱いが増え、料理のバリエーションも幅広くなってきており、スーパーが毎月無料で配布しているフリーマガジンには、たくさんのレシピが掲載されています。

伝統を大切にしつつ、その場所に住む人々に合わせて食文化も少しずつ変化をしている印象です。

お弁当もシンプル!わが家の「オランダ式」お弁当

わが家のある日のお弁当。中は、ハムサンド、ピーナッツバターサンド、ブドウとミニトマト、クラッカー。
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筆者の子どもが通うオランダの小学校では、午前のスナックタイムとランチの2回の食事時間があり、おなかの空き具合に合わせ、その時に食べたい量を食べているようです。

筆者の子どもたちのお弁当は、サンドイッチが定番。できるだけナチュラルなものをと考えているので、パンにオーガニックハムとマヨネーズ、砂糖不使用のジャムやピーナッツバターのサンドイッチ、そしてフルーツやチーズをプラスしています。ご覧のようにとってもシンプル!

みんなどんなお弁当?他のママのお弁当ものぞいてみました!

インドネシア人のママ×オランダ人のパパのおうちのお弁当。
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同じ小学校のママ友達のお弁当も写真に撮らせてもらいました!こちらはインドネシア人ママとオランダ人パパ、5歳の男の子のお弁当です。クロワッサンにヌテラ(チョコレートスプレッド)をはさみ、フルーツを添えてあるシンプルなものです。

オランダの日本人ママのラップサンドのお弁当。
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こちらは10歳のお子さん向けの日本人ママのお弁当。バランスよくいろいろなものを使っていますが、基本的には火を使わずに作れる簡単なお弁当です。

学校で支給される食べ物もある?

にんじんは「スナック」扱いです。スーパーでもフムス(ひよこ豆のペースト)とセットになって販売されているのをよく見かけます。もちろん子どもたちもこのにんじんが大好き!
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給食ではないですが、学校から支給される食べ物もあります。

例えば、冬季には子どものビタミン不足を防止するため、週に3度くらい、りんごやみかん、キウイフルーツなどが学校から支給されます。にんじんが「スナック」として登場することも!チョコレートクッキーやチョコレートドリンク、アイスなどのスイーツが配られる日もあります。

また、誕生日の子どもがいると、ケーキやスナックをいただいて来ることが多いです。アレルギーに関しては学校側で配慮することはあまりなく、自己責任としているようです。

シンプルが一番!素材の味を楽しむのがオランダ式

平均して、1食の中で栄養バランスを考えるというよりも、1日~数日で見て、その中で必要な栄養素を摂取できればいいと考えるのがオランダ流。お弁当も、1回分で食材の種類やバランスを深く考慮することはないようです。

そして、お弁当も食事も、料理には時間をかけないのが一般的。みなさん、調理はさっと済ませ、仲間たちや家族と会話を楽しみながら食事の方にたっぷり時間をかけています。

最後に

季節の素材を使い、品数も多く、彩りの美しい日本のお弁当は、本当に素晴らしいものですが、毎日作るとなると大変だと思う方も多いのではないでしょうか?

オランダ式の手間のかからないシンプルなお弁当は、忙しい朝でも作り手の負担が少なく、また誰でも作れるという、オランダらしい合理的なものだと感じます。

良い素材をシンプル調理で!お弁当作りに時間が取られなくなれば、ハッピーになれるパパやママもいるのでは。「手抜き」ではなく「オランダ式」のシンプルなお弁当スタイル、参考にして、たまには取り入れてみませんか?
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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WRITER

Hitomi Hitomi  バリ島、台湾と旅するように夫と3人の息子と暮らし、現在オランダ暮らし2年目。ライター、アロマセラピー講師。hitomiarai.infoというオウンドメディアで海外子育てや、アロマ、手作りコスメ、自然で気楽なライフスタイルを提案しています。