2016年6月4日 公開

【芒種】実りの種を蒔く季節を親子で感じよう

「二十四節気」のうちでも6月5日〜6月20日ごろを指す芒種(ぼうしゅ)。次第に梅雨めくこの時期は、実りのための準備期間であったり、新しい生命の誕生や成長が多く見られるころです。ここでは、親子でこの時期をどんな風に楽しむことができるかご紹介します。

芒種が何かを親子で学ぶ

芒種(ぼうしゅ)とは、二十四節気の9番目、つまり6月6日頃(2016年は6月5日)から夏至までの時期を指します。芒種の「芒」(のぎ)とは、イネ科の植物の先端部分にある棘上の突起のことです。
つまり、この芒種の時期に、芒のある穀物の種まきが行われます。
といっても、実際は暦の上の芒種より早めに行うことが習慣になっています。
また、この時期には蛍が現れるため、子どもと一緒に水のきれいなところに蛍を見に行くのも良いかもしれません。

芒種の頃の天気を親子で一緒に感じる

芒種の天気の特徴は、雨が多くなりはじめることです。
五月雨(さみだれ)と呼ばれる時期が続き、梅雨へと移り変わっていきます。
こうした天気が農作物の生育に適していると言われています。

お出かけができなくなるため、雨が嫌いな子どもも多いかもしれませんが、暦のことを話してちょっと見方を変えてあげられるかもしれませんね。

芒種の頃にいただきたい食材を味わう

今の日本では一年中さまざまな野菜や魚が手に入るため、子どもたちは季節感を感じることが難しくなっています。

芒種の時期にいただきたいお魚は「鱚(きす)」です。
もともとは日本全国どこでも捕れたため、「岸」と呼ばれていたものが後に「きす」と変化したことなどを子どもたちに教えてあげると喜ぶかもしれません。

また、夏のそうめんやおそばには欠かすことができない「みょうが」も本来はこの時期に採れる作物です。

芒種の時期に愛でたいお花たちを知る

この時期に美しく花を咲かせるのは紫陽花です。
紫陽花はよく知られていますが、他にもくちなしの花も白い花を咲かせます。
その後、オレンジのきれいな果実が実るのです。子どもと一緒に散歩をしているときに、こうしたお花の名前を教えてあげるとよいかもしれません。

芒種を知るためのおすすめ書籍をご紹介

上でご説明したようなことは大人でもなかなか学んでこなかったことかもしれません。
しかし、せっかく四季折々の変化を楽しめる日本に住んでいるのなら、親も日本の二十四節気について勉強してみてはいかがでしょうか?
テレビなどでも出演して有名な根本浩氏が書いた「はじめてふれる日本の二十四節気・七十二候」に第二巻には「芒種」のことについて美しいイラストとともに詳しく説明されています。

はじめてふれる日本の二十四節気・七十二候〈2〉夏 蚕起きて桑を食う : 根本 浩, 小林 絵里子 : 本 : Amazon

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タイトル:「はじめてふれる日本の二十四節気・七十二候」第二巻 著者  :文 根本浩 絵 小林絵里子 出版社 :汐文社

芒種で新しい生命の誕生を感じてみよう

芒種は子どもにとっては雨が多く、つまらない時期になりがちかもしれません。
ですが見方を変えると、蛍狩や田植えというこの時期ならではの行事が多く、生命の誕生や成長について子どもに伝えられる良いタイミングでもあります。
こうして親子で季節の変化に敏感になれば、子どもの感性を自然と伸ばしてあげられるはずです。
二十四節気を知ることで、親子で過ごす日常生活はより豊かになるのではないでしょうか。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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goche0810 goche0810  学習塾勤務、日本語教師を経て、現在は海外で真のスローライフを追求中。毎朝の野菜ジュースと週3回のジムが日課。