2016年12月6日 公開

【大雪】寒さが本格化してくる頃、お正月の準備を始めよう!

二十四節気のひとつ「大雪」(たいせつ)は冬が本格化してくる、毎年12月7日〜21日頃のことを指します。山間部では雪が積もり、都市や平野部でもちらほらと雪の季節がやってくる頃です。お正月の準備を始めたり、徐々に新年の気配が近づいてくる……。そんな大雪を七十二候とともに紹介します。

「大雪」とはいつ頃をいうのでしょう?

「大雪」は、12月7日ごろ。前の節気「小雪」から数えて15日目ごろをさします。いずれも、読み方は「たいせつ」、「しょうせつ」です。
また、次の「冬至」までの期間を「大雪の期間」といいます。
山間部は大雪が積もり、平野部でも雪が降りはじめるころと言われています。いよいよ本格的に冬がはじまる時期といったところでしょう。
カレンダーを見て、お子さまにも「今日は大雪だね!」と話してみましょう。

「大雪」の七十二候の意味を知ろう

七十二候とは、二十四節気のそれぞれの節気をさらに約5日ずつ「初候」「次候」「末候」の3つに分けたもので、そのころの天気や動物の様子を表すものとなっています。
古代の中国のものを、日本の季節に合うように江戸時代に暦学者により改訂され、「本朝七十二候」がつくられました。
「大雪」の七十二候は……

「初候」 〈閉塞成冬 (そらさむくふゆとなる)〉 天地の気が塞がって冬となる
「次候」 〈熊蟄穴 (くまあなにこもる)〉 熊が冬眠のために穴に隠れる
「末候」 〈鱖魚群 (さけのうおむらがる)〉 鮭が群がり川を上る

と、それぞれ短文になっていて、意味は後にあるとおりです。
お子さまにもわかりやすい言葉で話してあげるとよいでしょう。

「大雪」の季節のものにはなにがあるでしょう?

「大雪」に入る12月7日の誕生花は「シクラメン」です。赤、ピンク、白など、色とりどりのシクラメンが街に溢れはじめるころです。
また、南天の実が紅くなりはじめるころでもあります。
街で見かけたら、ぜひお子さまにおしえてあげましょう。

このころの旬の野菜は、カブ、白菜、小松菜などで、特にカブは正月7日の七草粥に入れる7種の若菜、「春の七草」の1つでもあります。
魚は「キンキ」で「吉次」とも言い、なんともお正月の近いことを思わせます。
食卓に上がったら、親子で旬を味わいましょう。

「大雪」の行事を一緒にしてみよう

12月13日の暦の行事は「事はじめ」で、「正月事はじめ」とも言い、この日から本格的にお正月の準備をはじめます。
「煤はらい」とも記され、家の中や外の煤をはらう行事のはじめの日でもありますが、単なる掃除ではなく、お正月を迎える神聖な儀式のひとつと言われています。

12月17日・18日は、東京は浅草の浅草寺で「羽子板市」があり、別名「歳の市」とも呼ばれて、境内にならぶお正月に飾る特別な羽子板をはじめ、正月用品や縁起物を求めてたくさんの人が出かけます。
季節を感じるために、お子さまと出かけてみたり、お子さまの担当を決めてお正月準備のお掃除をはじめましょう。

二十四節気・七十二候をもっと知ろう

タイトル:はじめてふれる日本の二十四節気・七十二候〈4〉冬 熊穴に蟄る
著者  :文 根本 浩 ,絵 小林 絵里子
出版社 :汐文社

その他にも、「大雪」のころの旬の食べ物や花、季節の様子など、くわしく記されている書籍があります。
読んでみると、改めて日本の暦や行事の奥深さを感じ、昔に心を馳せながら、ひとつひとつに「大雪」を感じるようになります。
日本の伝統行事を子どもたちの代にもつなげていけるよう、お子さまに読んでわかりやすく聞かせてあげましょう。

季節を知って、豊かな心で過ごす

普段何気なく見ている暦ですが、ひとつひとつに長い間つながってきた歴史があることを知ることができたのではないでしょうか?日本のそんな伝統を忘れかけている今、その深い意味を知って親子で行事を楽しみましょう。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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micky micky  念願のママになり、毎日楽しみながら一人娘の子育てをしています。