2018年2月25日 公開

お食い初めの食事メニューは?食事の進め方や簡単に作れるアレンジレシピ

子どもの生後100日のお祝いとして行う「お食い初め」。健やかに、食べ物に困らず育つようにと願いを込める大切な行事ですが、どんなメニューを用意すればよいのかご存じですか?お食い初めの意味からメニュー、手軽に取り入れられるアレンジ法まで、詳しくご紹介します。

お食い初めとは?

お食い初めとは、赤ちゃんの生後約100日を記念して行われる成長祝いの儀式です。「食べる物に一生困らないように」という子どもの将来を願う意味があり、母乳やミルク以外の食べ物を与えて、食べる真似をさせます。

地域によっては、「歯固め」や「箸初め」「箸祝い」など呼び名が異なることも。お食い初めで用意する料理も地域ごとに少しずつ異なります。パパとママの出身地の作法が異なる可能性もありますが、どれが正解・不正解というものはないので、家族で話し合ってすすめていきましょう。

なお、お食い初めは両親のみで行うところもあれば、祖父母や親戚を招待して行う場合もあります。

場所は自宅で行っても良いですし、料理や食器の準備が難しい場合は、お食い初めの御膳を準備してもらえるお店を利用してもかまいません。ただし、料亭によっては行事と重なる時期の休日や大安の日は非常に込み合います。早めに予約しておきましょう。

お食い初め当日の流れ

当日は、赤ちゃんの前に料理の乗った祝いの御膳を用意します。お食い初めのお祝いに集まった中で一番長寿の方が赤ちゃんに食べさせる真似をするのが正式なやり方。しきたりにこだわらないのであれば、パパやママが行っても、家族で順番に行っても良い記念になるでしょう。

歯固めの儀式は行う地域と行わない地域があり、行う地域でも、さらにお食い初めの前に行うのか、後に行うのかで分かれます。どんな流れで行うのかは事前に話し合って決めておく必要があるでしょう。

お食い初めで代表的な献立

お食い初めの献立は地域によってさまざまですが、和食の基本である一汁三菜があれば十分。それぞれのメニューに意味や願いが込められているため、合わせて覚えておいてください。

尾頭付きの魚

塩焼きにした鯛を大皿に乗せます。「めでたい(鯛)」という語呂から多くの地域で取り入れられているメニューのひとつ。魚の外側が赤、内側の身の部分が白となっており、紅白につながることからも縁起が良いとされています。

赤飯

お祝い事には欠かせないお赤飯。「赤」は魔除けの力があるとされ、厄払いの意味で用意されます。

お吸い物

具材にハマグリを使用した潮汁が基本です。将来、良い伴侶に巡り合えますようにという願いが込められています。

酢の物や香の物

タコの酢の物や、紅白なますを用意します。タコは「多幸」の語呂や、タコの足の本数(八)が末広がりで縁起が良いとされている食材です。また、タコの吸盤がキレイに揃っている姿から、歯固め石の代わりにタコを使う地域もあります。なますは人参と大根を使い、紅白でめでたいイメージに仕上げます。

煮物

煮物に使われる食材は家庭によってさまざま。長寿を願うエビのほか、里芋(子宝に恵まれるように)、レンコン(先の見通しが良いように)、タケノコ(まっすぐ育つようにと)などの野菜を使うことが多いです。

地域によって違うお食い初めのメニュー

地域によってはお食い初めのメニューが異なり、細かなルールがあることも考えられます。家族や親せきの意見を参考にしながら進めるとスムーズでしょう。

たとえば北海道ではお赤飯の小豆が甘納豆になっているのが一般的。香の物も、その地域の特産品が使われることが多いようです。

また、先に述べたような基本の献立の他に、鯛ではなくホウボウを使用する家庭や、梅干しや紅白のお餅、黒豆やイクラなどを用意する家庭もあります。

歯固めの石を用意するかどうかも地域によって違います。必要な場合は、お宮参りの際に神社でもらった石や近くの氏神様の神社でいただいた石などを高杯に乗せて一緒に御膳に並べます。

お食い初めでの食事の進め方

お食い初めでは脚付きの塗りのお膳を用いて、お椀なども漆器を使用します。男の子のお椀は外側も内側も朱色、女の子のお椀は外側が黒で内側が朱色です。

食事は、間にご飯と汁物をはさみながら、魚、煮物、酢の物の順に進めるのが基本です。最近は各家庭で進めやすいようにアレンジしていることが多いので、あまり神経質にならなくても大丈夫。なごやかな雰囲気で子どもの成長を祝えるのが理想です。

家で簡単にできるアレンジ方法

料亭で用意してもらう御膳は立派ですが、家庭で手作りするのもアットホームで楽しいものです。なごやかな雰囲気で手軽に行いたいという場合は、メニューを工夫してみましょう。

前日に筑前煮を手作りしておけば、大人のご飯にもなり便利です。当日にバタバタしないよう、タコとワカメの酢の物も作っておきましょう。

簡単レシピ:タコとわかめの酢の物

【材料】
ゆでタコ
乾燥ワカメ
キュウリ
めんつゆ
砂糖
お酢

【作り方】
(1)ワカメはぬるま湯で戻し、キュウリとタコは薄切りにする
(2)めんつゆ、砂糖、お酢を好みでブレンドして具材に混ぜるだけで完成

お食い初めの洋風アレンジ方法

しきたりにとらわれることなく、とっつきやすい洋風にアレンジする家庭もあります。野菜の入ったコンソメスープやエビフライなどをメニューに取り入れれば、赤ちゃんのお兄ちゃん・お姉ちゃんやパパママの食事も同時に用意できるため時短になります。

コンソメスープは、ジャガイモや人参、アサリを具材にします。ジャガイモと人参を取り出して煮物として扱い、アサリ入りスープを汁物とすれば簡単に済むのでおすすめです。

ただし、一緒にお祝いしてくださる方の中にしきたりを重んじる方が多い場合には、事前に話し合っておいてください。

宅配を利用するのもOK

仕出しのお弁当をしているお店では、お食い初め膳が宅配メニューにある場合があります。御膳の貸し出しを行っているケースもあり、準備や後片付けも楽になるため、利用するのも手。

宅配を利用する場合には、御膳の貸し出しやメニューの内容、歯固め石の有無など、セット内容をきちんと確認しておくと安心です。式が終わったあとの食器の引き取り方法や時間も確認を忘れずに。

大切な記念日は家族で話し合って

子どもの行事は何かと決まり事が多く、今の生活では取り入れにくいと感じるパパママもいるかもしれません。しかし、お食い初めは子どもの成長祝いとこれからの健康を祈る大切な記念。堅苦しくなる必要はないので、進めやすいようにアレンジしながら取り入れてみてはいかがでしょうか。

年配の方が周りに多くいる場合は、日本の伝統行事のことを知る良い機会にもなります。さまざまな意見を参考にしながら、お子さまのためのお食い初めを用意しましょう。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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コバヤシ トモコ コバヤシ トモコ  奈良県出身/フリーライター/週末釣り部/海と釣りが好き/ 優しいダンナ君と優しい中学生の双子男子のステップファミリー