2018年11月21日 公開

【小1から英検チャレンジ】Vol.2 ”英語耳”を育てる「かけ流し」

娘のミヤピーは小1で英検3級に合格し、小2になった今は2級合格を目指して親子で勉強中です。そんなママミーヤ親子の英語学習の取り組みを紹介する連載2回目は、娘が生まれてすぐにスタートし、唯一今でも続けている「かけ流し」の取り組みについてお伝えします。

読めるけど聞けない・話せない!

前回、私が英語で挫折したお話を書きました。

妊娠中、生まれてくる赤ちゃんの教育のことを考えていたときに頭に浮かんだのは「英語」のこと。

自分の英語力を振り返ると、中学生から大学生にかけて英語を学んできたはずなのに大人になっても英語を使うことはできません。

とりわけ困ったのは、外国人に話しかけられても何を言っているか聞き取れないこと。意味がわからない。コミュニケーションが取れないのです。おかげで会社内でもいくつか大きなチャンスを失いました。

生まれてきた赤ちゃんがこのまま成長すると、おそらく私と同じような道をたどるのではないか。親として子どもにしてやれる教育はどんなものなのか。そんなことをずっと考えていました。

環境が大事!?言葉習得のステップを考えた

世界共通の事項として、はじめから言葉を理解し話せる赤ちゃんはいません。耳から聞こえてくる言葉をじっと聞いているだけです。感情は泣いたり笑ったりして表現しています。

それがだんだんとコミュニケーションが取れるようになってくるのです。どんな人でも周りで話されている言語を聞き取れるようになります。

それは環境に順応するからです。幼少時に海外に渡り、海外で生活するうちに日本語がわからなくなる子どもがいますが、環境がその人の言語に影響することは誰もがわかることでしょう。

自然に英語に親しむには?

日本語は親が話しますし、保育園など集団活動で身を持って学ぶことができます。日本で暮らしながら自然に英語に親しむにはどうしたらよいか?まずは英語の音に慣らす方法を考えました。

言葉の意味がわからないうちにやっても無意味と思う方もいるかもしれませんが、日本語だって意味がわからないうちに多くの言葉のシャワーを浴びせています。日本語と同様に英語のシャワーを同時に浴びせるには「かけ流し」が最も有効だと考え、私は生後すぐから自宅にいるときはずっと英語のCDを流していました。

なぜかけ流しを選択したか?

「かけ流し」とは、英語の音をただ流しっぱなしにするだけの教育方法です。その音を使ってテキストなどを見ながら学ぶということをせず、ただ音を流すだけ。

よく「カタカナ英語」という言葉が使われますが、日本語のみで生活している場合、英語の発音の中に日本語ではない音がたくさんあるために近い音に書き換えてしまいます。

私がなぜかけ流しを選択したか?それは、私自身が英語ならではの発音が聞き取れないからです。

絶対音感は9歳頃までに作られるといわれますが、英語の語感も同様に幼児期に獲得させることができれば、後の英語学習がぐっと楽になると思ったので、家庭内のBGMは英語に決めました。

何をかけ流すか?

まず手っ取り早いのは英語の音楽です。メロディに合わせて英語が流れてくるので聞きやすく、フレーズをすぐに覚えられて子どもが真似しやすいです。

ただ、英語の簡単な音楽だけを流すのは効果が薄れるかもしれません。あくまでメロディに合わせた歌詞をなぞるだけなので、英会話のリズムに慣れるかというと私は難しいと感じています。

日本語と違い、英語はつなげて読む雰囲気が違います。そして言葉の組み立て方も違います。たとえば、「I have an apple」は「アイ ハブ アン アップル」ではなく、「アイハヴァンナッポー」に近い発音になります。話し言葉のスピードとイントネーションに慣れるのは、音楽だけでは難しいです。

なので、日常会話をかけ流せる教材も購入しました。

私がかけ流した教材

妊娠中に子ども向けの日常会話をかけ流せる教材を探し、出産前に「パルキッズプリスクーラー」という教材を買い求めて家にいる間はずっとかけ流し続けました。24組のCD+DVDが入っており、毎月1組ずつかけ流します。2年分の教材がパッケージされた商品です。いろいろな話題・シチュエーションで日常会話が繰り広げられています。

1日90分かけ流すだけとありましたが、私は家にいる間はずっとリピートで流しっぱなしにしていました。

この教材にはとしおくんという3歳位の男の子の日常が収められていますが、正直なところ内容としてはそれほど楽しいものではありません。有名なキャラクターを使った教材のほうが子どもの気を引くことができるかもしれませんが、かけ流しは無意識に聞き流すことが肝心で、キャラクターの力があまり強くないほうが適していると考えていました。キャラクターが魅力的だとそっちに気が取られてしまいますし、何度も同じ音を繰り返すことに気づきやすくなるような気がしました。音に慣れてほしいので何度でも繰り返したいのです。

それが当たり前になれば成功!

娘は物心ついたときから英会話が家に流れ続けていることが日常になっていたので、「つまらない!」「違うのにして!」ということはありませんでした。単に他の選択肢があることを知らない状態なのですが(笑)、家庭の中でも英語が流れていることが当たり前になればあとは楽です。

しかしながら「かけ流し」の作業そのものは楽なのですが、この単調な作業を「続ける」というのが案外困難かもしれません。私が苦労しているのはまさにこの「続ける」という作業。

親の「かけ流し忘れ」というのが発生しやすいのですが、「再生するだけ」というとても単調な作業が結構面倒くさいのです。子どもがいつもいる場所ですぐにかけながしができる仕組みづくりをすることが大切です。

ご家庭によって音楽をかけるツールも場所も異なるでしょうが、なるべくボタン1つで再生できる環境づくりをするといいと思います。

かけ流しを続けた結果

英語教育はいろいろと試行錯誤しましたが、娘が小学2年生になった現在でも唯一続けられている取り組みとなりました。現在パルキッズは卒業し、書店で買ったELT(English Language Teaching)の本に付属しているCDをかけ流しています。

0歳からはじめたかけ流し。私は大きな効果を2点感じます。

1つ目はリスニング力。これは英検を受験して実感しました。
英検受験において大きな点数を占めるリスニング。自宅で特に対策していないのですが、失点が非常に少ないので聞き取りには困っていないようです。中学生・高校生の英検受験者が投稿しているSNSの内容を見るに、みなさんリスニングで得点できない傾向があるように思いました。しかし小学生で英検を受験している人の特徴としては、リスニングが得点源となっている共通点があります。

2つ目は発音です。
英語の本の音読をさせてみると大変流暢です。旅行先で外国人の人と話すと、「英語が上手!どこに住んでいたの?」と聞かれます。CDで聞いたまま発音できるのです。これはかけ流しによって英語が聞き取れる耳が育ったのだと思っています。

「聞き流し」は即効性を求めない

毎日ずっと続けるなんて大変……と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、「英語が聞ける耳」は長い時間をかけて醸成されていくものです。

かけ流しというのは1カ月や2カ月続けたところで効果は出ません。日本語と同様に英語のシャワーを浴びせ続けたとしても、日本語環境にいる子どもの口から出てくるのは日本語だけです。

わが家の娘も小学生になるまでに英語教室に通わせたこともありましたが、発音は良いと言われるものの英語を理解しているという雰囲気はあまりありませんでした。

しかし、小学生になって親子で英語にしっかりと向かい合ってみると急速に発語をはじめました。実によく英語を聞き取れているのです。英語教室でも歌を歌ったりゲームをしたりする程度で、今まで溜め込んできた英語を使う必要性も低かったのと、純粋に語彙が不足していたということを実感しています。

今になって根気よくかけ流していた成果がでてきたのを感じます。

わが家と同じように自宅で英語学習を進めている家庭を見ると、やはりリスニングを得点源として英検を次々にパスしています。週1回の英会話スクールに通うだけでは幼児が英語をマスターすることは難しいと私は感じます。

経験から思うに自宅で毎日教材をかけ流すほうが幼児にとっては効果的です。耳の育っている幼児期でしたら、かけ流しで英語の聞ける耳を育てることをおすすめします!

次回もお楽しみに♪
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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ママミーヤ ママミーヤ  フルタイムではたらくママ(時に数日にわたる徹夜あり)。 会社員から脱却し、フリーランスになるが前より忙しくなる誤算に悩む。 0歳から保育園に通う娘が一人。昨年、塾なしで小学校受験に挑戦して無事に入学。 0歳からの幼児教育・お受験の勉強を自宅で行うためのコツ・時間のやりくりなどをお伝えします!