名付けのトレンドを知るなら「名前ランキング」
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音の響き・漢字の意味・画数・字形のバランス……。子どもには、さまざまな条件を満たしたパーフェクトな名前をつけたいと考えるパパママも多いでしょう。名付け本・神社の命名・インターネットの情報を参考にするなど、名付けの選択肢は豊富にあります。加えて「名前のトレンド」も知っておくと、命名のヒントが得られるはずです。
参考になるのが、毎年恒例となっている大手保険会社・明治安田生命保険の「子どもの名前人気ランキング」。この調査は1989年から始まり、2018年で30回目を迎えた歴史あるものです。その年の名付けトレンドはもちろん、男女別人気の漢字・読み方・世相とからめた考察などが紹介されています。
調査時期は2018年11月。個人保険・個人年金保険の保有契約の約1,245万件を調査したものです。男の子9,796人、女の子9,481人の名付けの傾向を明らかにしています。この資料を参考に、こちらでは2018年生まれの赤ちゃんの名前人気をまとめました。
【2018年】男の子の名前トップ10
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第1位 蓮(レン)
第2位 湊(ミナト・ソウ)
第3位 大翔(ヒロト・ヤマト・タイガ・ハルト・ダイト・タイショウ・タイト・マサト)
第4位 大和(ヤマト・ナゴミ・ヒロト)
第5位 陽翔(ハルト・ヒナト・ヒロト・アキト・ヒナタ)
第6位 悠真(ユウマ・ハルマ・ユウシン)
第7位 樹(イツキ・タツキ・イヅキ・ミキ)
第8位 陽太(ヨウタ・ヒナタ・ハルタ)
同列8位 朝陽(アサヒ)
第10位 悠人(ユウト・ハルト・ヒサト)
同列10位 蒼(ソウ・アオ・アオイ・ソラ)
逆境を乗り越える「強さ」を感じさせる名前が人気
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2018年は多くの自然災害に見舞われた年でした。そのなかで助け合い、復興しようとする被災者や支援者の方の「不屈の精神」と「利他の心」は、国内外問わず感嘆・称賛されました。多くの人々の逆境に負けず生き抜く姿勢は、赤ちゃんの名付け傾向にも影響を与えたようです。
昨年度の5位から、4年ぶりに首位を獲得した「蓮」。極楽浄土の花・泥中の花と呼ばれる蓮(はす)は、逆境に強い植物として知られています。澄んだ水では小ぶりな花しか咲かすことができませんが、濃い泥の中なら大輪の花を咲かすためです。
淀んだ濃い泥であればあるほど、深く根を張り美しい花を咲かせる蓮のように「逆境を乗り越え、花開く」という願いがこめられているのでしょう。
2位「湊」は、人やものが集まる、人々の中心人物となるイメージをたたえた名前です。湊は、水が集まる・船着き場という意味の漢字。人やものの行き交う湊のように出会いに恵まれ、グローバルな活躍を願う親心を感じます。
3位の「大翔」、4位「大和」は、男らしく力強い・たくましい印象の「大」を使った名前です。どんな環境でも生き抜き、大成する強さを感じさせます。
【2018年】女の子の名前トップ10
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第1位 結月(ユヅキ・ユズキ・ユイル・ユズ・ユツキ)
第2位 結愛(ユア・ユイナ・ユウア・ユメ・ユイ・ユウミ・ユナ・ユナリ)
第3位 結菜(ユイナ・ユナ・ユウナ)
第4位 杏(アン・アンズ・コウ・モモ)
第5位 さくら(サクラ)
同列第5位 凛(リン)
第7位 芽依(メイ)
同列第7位 葵(アオイ・メイ)
第9位 紬(ツムギ)
第10位 莉子(リコ)
同列10位 陽菜(ヒナ・ハルナ・ハナ)
同列10位 美月(ミツキ・ミヅキ・ミズキ)
トレンドは人とのつながりを感じさせる名前
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災害に見舞われた2018年は、その反面で人々の絆・思いやりを感じた1年でもありました。また平昌オリンピック・サッカーワールドカップでは、日本全体が選手をサポートし、チーム日本として大躍進。日本人同士の結びつきが強くなった、と感じる方もいるかもしれません。
人同士の「結」びつきによって困難を乗り越えた2018年。女の子の名前のトレンドは「結」の入った名前でした。女の子の名前トップ3は「結月」「結愛」「結菜」となっています。
首位となった「結月」は、昨年20位から大きくランクアップ。また「結」の漢字の入った名前がトップ3位を独占するのは、調査以来初めてです。
「結」という漢字には縁を結ぶ、努力が実を結ぶなどの意味があります。人同士の思いが幸せを生む・尽力し結果を出すイメージを抱く方も多いでしょう。また「ユ」という音の響きも柔かく、優しい印象です。人を受け入れ協力し合い、幸せになってほしいという願いを感じます。
平成で最も人気のあった名前は?
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【男の子・平成名前トップ10】
※読み方は主なもの
第1位 翔太(ショウタ)
第2位 翔(ショウ)
第3位 健太(ケンタ)
第4位 蓮(レン)
第5位 大輝(ダイキ)
第6位 大翔(ヒロト)
第7位 翼(ツバサ)
第8位 大樹(ダイキ)
第9位 颯太(ソウタ)
第10位 拓也(タクヤ)
【女の子・平成名前トップ10】
※読み方は主なもの
第1位 美咲(ミサキ)
第2位 葵 (アオイ)
第3位 陽菜(ヒナ)
第4位 さくら(サクラ)
第5位 愛(アイ)
第6位 結衣(ユイ)
第7位 七海(ナナミ)
第8位 愛美(マナミ)
第9位 未来(ミライ)
第10位 美月(ミツキ)
2019年以降人気が予想される名前
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子どもの名付けに大きな影響を与えるのが、スポーツ・芸能・学問・芸術などで成功を収めた著名人たちです。メディアに取り上げられ、目にする機会も多い彼らの名前。「縁起の良い・名を体で表す」イメージがあり、我が子にもぜひと考えるパパママは多いようです。
2019年以降、人気上昇が予想される男の子の名前は「翔平」。MLBのロサンゼルス・エンゼルスに移籍し、新人王を受賞した大谷翔平選手の名前です。また同じスポーツ選手として、フィギュアスケートの羽生結弦選手の「結」を使った名前は男女ともに増えてくるでしょう。すでに2018年、女の子の名前でトップ3を独占しています。
女の子では、モデル・女優として活躍中の山下美月さんを筆頭に、芸能関係で活躍する「美月」さんが注目の的に。「美月」は平成ランキング10位にも入っていて、定番の名前になりつつあります。2019年以降も人気が続きそうです。
名前ははじめてのプレゼント
時勢によって名前のトレンドは変わりますが、どのような名前にしても「子どもの幸せを願う気持ち」が込もっていることに変わりはありません。子どもへのはじめてのプレゼントともいえる名前。家族で話し合いながら、納得できるものを探してみましょう。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。