2017年6月14日 公開

塗リ絵ノススメ~お絵描き大好きの入り口に!【小山一馬の簡単廃材工作 番外編】

これから暑い夏がやってきますね。外で元気に遊んで汗をかくのも良いですが、最近の夏はどんどん暑くなり、熱射病や熱中症の危険度が増してきているような気がします。そんな時は適度に冷房の効いた部屋で、塗り絵なんていかがでしょう? 塗り絵にはいろいろな効果も期待できるので、好きなキャラクターを涼しい部屋で塗って、暑い夏を上手に乗り切りましょう!

絵を好きになってもらうきっかけとしての塗り絵

塗り絵は昔から教材として使われていますが、それにはいろいろな理由があります。その中でも、絵の苦手な子に“描くことの楽しさを知ってもらうきっかけを作る”のにはもってこいの教材だと思うのです。絵を描くことに苦手意識を持っている子が「好きな物を自由に描いてごらん!」と言われるほど酷なことはありません!何をどう描いたらいいんだろうと、わからないから固まってしまい、描けないのです。真っ白な紙は絵が苦手な子にとっては恐怖の対象でしかありません……。
ではどうしたら良いか? きっかけを与えてあげればいいのです。そのきっかけが塗り絵です。好きなキャラクターの塗り絵を用意してあげるだけで絵画に対する興味だけでなく、画材にも興味を持ってもらう良いきっかけになるでしょう。あとは「好きな色で塗ってみようか!」で構いません。

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塗り絵の材料

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材料

・塗り絵(好きなキャラクターの塗り絵など)
・クレヨン、色鉛筆、マジックなど(年齢によって持ちやすい、握りやすい物を選ぶ)

手に持ちやすい画材で

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年齢などによって画材を変えましょう。小さい子は指先の力が無いので、細い色鉛筆などは不向きですから、クレヨンなどを握らせて描かせても良いと思います。また、握って描けて折れにくいクレヨンもありますので、活用してみてはいかがでしょう。

最初はぐちゃぐちゃで構いません

絵が苦手な子に絵を描くきっかけとしての塗り絵ですから、最初は好きなキャラクターの塗り絵や乗り物等の塗り絵を用意しましょう。塗り絵の線は無視して構わないので、最初はあまり口出しせず、好きな色で自由に塗らせてあげましょう。塗り絵が楽しいと思ってきたら、今度は「線からはみ出さないように塗れるかな?」などの声掛けをして、やる気を刺激してみましょう!

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塗り絵の効果

塗り絵は、色を塗っているうちに自然と指先の力の発達を促し、運筆力を付ける効果もあります。また、色彩感覚を養い、集中力も付きます。以下に私が描いたイラストがありますが、これは表参道ヒルズで定期的に開催しているワークショップで配布している塗り絵です。開始時間までの空き時間に、塗り絵をして待っていてもらうのですが、皆さん、塗り絵の方が面白くなってしまい、肝心のワークショップに中々移れないなんてこともしばしば!私の塗り絵で良かったら、是非活用してください。

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▲ちょうちょと花のバッチの制作をした時の塗り絵

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▲テレイドスコープの制作をした時の塗り絵

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▲ハローウィーンのワークショップをした時の塗り絵

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▲クリスマスのテレイドスコープを制作した時の塗り絵

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▲クリスマスにスノードームの制作をした時の塗り絵

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▲節分で空気砲の制作をした時の塗り絵

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▲節分で豆入れパックカーを制作した時の塗り絵

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▲イースターでイースターエッグを制作した時の塗り絵

作者プロフィール

小山一馬
造形作家/武蔵野短期大学幼児教育学科准教授
主にダンボールなどの廃材を使用して作品を発表しながら、
幼児教育者を育成する短大にて、図画工作などを教えています。
表参道ヒルズ「キッズの森」にてワークショップを定期的に開催中!
詳しくは表参道ヒルズホームページの「イベント&トピック」をチェックしてみてください!

この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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WRITER

小山一馬 小山一馬  リサイクルの観点から、ダンボールやその他の廃材を素材として、作品や工作を制作し発表しています。写真はドングリマシーン2号という作品です。夏に森の中で蚊に刺されながら撮影しました!また、表参道ヒルズ「キッズの森」にて、小学生以下を対象とした工作のワークショップを、定期的に無料で開催中!工作に興味がある方はお気軽にご参加ください。造形作家、武蔵野短期大学幼児教育学科准教授。