2017年8月30日 公開

「人に優しくできる子に」思いやりの心がわかる絵本5選

「優しく思いやりのある子に育ってほしい」という願いは、多くの親が望むこと。でも「思いやり」について、うまく説明することは難しいですよね。そんなときは、絵本の力を借りてみてはいかがでしょうか?今回は、楽しみながら思いやりについて学べる絵本をご紹介します。

「思いやり」について考えさせられる

タイトル:りんごがひとつ
著者:ふくだすぐる(作・絵)
出版社:岩崎書店
りんごがひとつだけ落ちています。そこにはおなかをすかせた動物たちが。みんながりんごをねらうなか、一匹のおさるさんがそのりんごをもって逃げ出しました。他の動物たちは大慌てでおさるさんを追いかけ、とうとう崖まで追い詰めます。追い詰められたおさるさんは崖から飛び降り……。
意外な展開にホロリとさせられる絵本です。動物たちとおさるさんのやりとりは、ユーモアにあふれており、お子さまたちはそのストーリー展開にひきつけられるのではないでしょうか。最後の場面では、子どもだけでなく、大人も「思いやり」について改めて考えさせられそう。

ともだちの大切さが伝わる絵本

タイトル:ふたりはともだち
著者:アーノルドローベル(作) 三木卓(訳)
出版社:文化出版局
かえるくんとがまくんは仲良しのお友達。そんな二人の日々の何気ないかかわりの様子が、ユーモアを交えながら描かれています。二人のお友達を思う気持ちや優しさが、何気ないやり取りにも表れていて、温かい気持ちにさせられます。この絵本を何度も読むうちに、「友達の大切さ」に気が付くかもしれませんね。

個性を認め合うことの大切さがわかる絵本

タイトル:くれよんのくろくん
著者:なかや みわ(さく・え)
出版社:童心社
クレヨンたちが、画用紙に色とりどりの絵を描いていきます。でもくろくんの出番はなかなかやってきません。しょんぼりしてしまうくろくん。しかしくろくんは意外なところで大活躍するのです。
お子さまの身近にあるクレヨンが主人公。お子さまにとって親しみやすい内容ですね。このお話は、お友達同士助け合うことや、お互いの個性を認め合うことの大切さを表現しています。もしかしたら小さなお子さまには、まだそこまでの気持ちは伝わらないかもしれません。でも「お友達と仲良くすることの大切さ」はきっと伝わるのではないでしょうか。

おともだちへの伝え方を学べる絵本

タイトル:ほんとうのことをいってもいいの?
著者:パトリシア・C・マキサック(文) ジゼル・ポター(絵) 福本 由紀子(訳)
出版社:BL出版
リビーは、お友達と遊びに行きたい一心で、お母さんにうそをついてしまいます。でもうそをついたことで良心の呵責に苦しみます。「もう2度とうそはつかない」と心に誓ったリビーは、その日から本当のことだけを伝えるようにしました。しかし本当のことを言えば言うほどお友達を傷つけてしまい……。
子どものうちは特に、お友達の気持ちを考えずに言いたいことを言ってしまうことがあります。でも正しいからといってきつい言葉で伝えてしまったら、相手の気持ちを傷つけてしまうことも。絵本を通して、「人の気持ちを考えることの大切さ」に気が付くきっかけになるかもしれませんね。

親切の連鎖が心地よい

タイトル:どうぞのいす
著者:香山美子(作) 柿本幸造(絵)
出版社:ひさかたチャイルド
 うさぎさんが小さな椅子を、「どうぞのいす」と書いた看板とともにおいていきました。かわるがわる動物がやってきて椅子の上にあるものを全部食べていきます。でも動物たちは、「次の人がかわいそう」と、自分が持っていたものをかわりに椅子の上に置いていくのでした。
優しさの連鎖が、とても温かく優しい気持ちにしてくれる絵本です。繰り返しによって構成されるリズミカルな文章は、小さなお子さまにも親しみやすそう。「親切にしてもらったら、自分もお返しをしよう」という気持ちにさせられる絵本です。

絵本で優しい気持ちに

いかがでしたか?「思いやり」というものは、いくら言葉で説明されてもなかなかピンとこないものかもしれません。しかし絵本を通してなら、何か気が付くことがあるかもしれませんね。今回は、押しつけがましくなく、読み終わった後にほっこりするようなストーリーのものを選びました。
親子で絵本の内容を共有し、「思いやり」について一緒に考える機会にしてみてはいかがでしょうか?
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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rinoyuzu rinoyuzu  はじめましてrinoyuzuです。高校生の娘と息子がいます。以前は教員をしていました。これまでの経験を活かしながら、記事を書いていきたいです。みなさまのお役に立てるとうれしいです。