2017年4月10日 公開

音楽系のならいごとの鍵となるソルフェージュとは?

音楽の基礎訓練・ソルフェージュをご存じですか?音楽のどの分野を目指すにしても、上達の鍵となる重要なレッスンです。そこで今回は、具体的にどんなことを学ぶのか、子どもにどのような効果があるのか、などをご紹介します。

ソルフェージュとは?

ソルフェージュとは、楽譜を読むことを中心とする音楽の基礎訓練です。ソルフェージュを学ぶことによって、音やリズムを聞き分ける力、音の長さや高さを理解する力、楽譜を正しく理解して表現する力などを育てます。なお、音楽大学ではソルフェージュが入試科目になっています。

よく聞く「リトミック」も音楽教育法の1つですが、リトミックは体を使って音楽を表現し楽しむことを、ソルフェージュは楽譜の読み方や正確に演奏する方法を学ぶことをそれぞれ目的としています。曲に合わせて手拍子やダンスをするリトミックでは、楽しく音楽に触れて体を動かすことが大事です。しかし、自分で演奏して音楽を楽しむためには、ソルフェージュが必要になるのです。

音楽系のならいごととして、まずピアノを思い浮かべる方も多いでしょう。ですが、「ピアノを弾かせたい」という気持ちだけで演奏技術のみを習わせると、お子さまがピアノや音楽を嫌いになってしまう可能性があります。ただひたすらピアノの先生のまねをするだけになってしまい、楽しめなくなることがあるようです。
ソルフェージュで音楽を理解し表現方法を習うことは、ピアノに限らずどんな楽器にも役にたちます。

何歳からでもはじめられる

ソルフェージュ能力を身につけるのは何歳からでも可能です。音楽学校の受験をきっかけにはじめたり、大人になって趣味としてはじめたりする方もいます。ですが、子どものころからはじめると、吸収力の旺盛な時期に楽譜や楽曲に対する理解が深まるので、それだけ上達も早くなるというメリットがあります。上達が早いとレッスンも楽しくなるので、ピアノを続けやすいということもあるかもしれません。

ソルフェージュの練習方法

ソルフェージュの具体的な内容をいくつか挙げてみましょう。

・聴音 
音を聴いて、まずはその音をピアノなどで再現することからはじめ、五線紙に書き取れるようになるまで練習します。この練習をすることで、実際の音と楽譜との関係が理解できるようになり、間違った音を弾いていないか判断できるようになります。

・読譜
楽譜を読む練習です。音程のない楽譜を読み、手拍子などでリズムをつかみます。その一方でリズムの簡単な楽譜を使って正確な音の高さをつかみます。両方をあわせることで、楽譜に書かれたメロディをイメージできるようにしていきます。練習を重ねると、初見という、初めて見る楽譜でも正確なリズムや音程で演奏できるようになります。

そのほかに、音程やリズム、和音などの音楽理論(楽典)などもソルフェージュに含まれます。なお、ソルフェージュは、専用の教本やピアノ教室などで学ぶことができます。

身につけるとこんなメリットが

ソルフェージュを習得している人とそうでない人では、演奏技術の上達の早さに違いが出てくることがあります。同じようにピアノのレッスンをしていても、楽譜を細かく正確に読み取ることができるので、表現力が豊かになってきます。また、複雑な曲に取り組む場合でも、楽譜通りに演奏することができます。さらに、楽譜を読むのが早ければ、曲を仕上げる時間がそれだけ早くなります。ソルフェージュを理解することで、楽譜を早く正確に豊かに読み取り、表現することができるのです。

また、ソルフェージュはピアノのレッスンのためだけではありません。ギターやバイオリンなどの弦楽器、トランペットやクラリネットなどの管楽器に挑戦するときにも、上達の手助けとなるでしょう。

音楽をより楽しむために

ソルフェージュは、何歳からでもはじめられます。それでも、子どものうちに習得しておくことで、音楽をストレスなく学ぶことができます。その結果、歌ったり弾いたりすることがより楽しく感じられるというわけです。機会があれば、お子さまにソルフェージュの習得をすすめてみてはいかがでしょうか。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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erika erika  20代のママです。 趣味は子どもと遊ぶこととピアノを弾くこと。 現在3歳のやんちゃな男の子の子育てに日々奮闘中!