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CEFR(セファール)とは?その特徴は?
CEFR(セファール)とは、Common European Framework of Reference for Languages: Learning, teaching, assessmentの略で、「外国語の学習、教授、評価のためのヨーロッパ言語共通参照枠」と訳されます。
言語の枠や国境をこえて、外国語の運用能力を同一の基準で測れる国際的な指標です。
CEFRができた歴史的背景
陸続きということもあり、多言語が一般的なヨーロッパでは、母語とは異なる言語の能力を必要なレベルまで上げることが求められてきました。
1993年にEU(欧州連合)が発足されてからは、EU域内での人材の行き来を活発化するためにも、「欧州共通の外国語の能力を測る指標」を作ることが重要な課題とされていたのです。
そこで欧州評議会(Council of Europe)が20年以上の研究を経て2001年に公開したのが、この「CEFR」です。
たとえば、「私の英語はC1レベルで、フランス語はB1レベル」と言えば、ヨーロッパの多くの国で「どの程度のことができる語学力か」を伝えられます。
CEFRは、欧州域内では、初等学校や中等学校における語学教育の目標として使われたり、語学資格を認める根拠として用いられたりと、広く活用されています。
1993年にEU(欧州連合)が発足されてからは、EU域内での人材の行き来を活発化するためにも、「欧州共通の外国語の能力を測る指標」を作ることが重要な課題とされていたのです。
そこで欧州評議会(Council of Europe)が20年以上の研究を経て2001年に公開したのが、この「CEFR」です。
たとえば、「私の英語はC1レベルで、フランス語はB1レベル」と言えば、ヨーロッパの多くの国で「どの程度のことができる語学力か」を伝えられます。
CEFRは、欧州域内では、初等学校や中等学校における語学教育の目標として使われたり、語学資格を認める根拠として用いられたりと、広く活用されています。
CEFRのレベル一覧
CEFRはC(熟練した言語使用者)、B(自立した言語使用者)、A(基礎段階の言語使用者)の三段階があり、C2からA1までの6つのレベルに分かれています。
それぞれのレベルが示す「外国語でできること」の内容をみてみましょう。
熟練した 言語使用者 |
C2 |
|
---|---|---|
C1 |
| |
自立した 言語使用者 |
B2 |
|
B1 |
|
|
基礎段階の 言語使用者 |
A2 |
|
A1 |
|
新学習指導要領でも活用されるCEFR
2020年度に実施が始まる新学習指導要領では、英語4技能(リスニング、スピーキング、リーディング、ライティング)について、「~することができる」という到達目標が設定されています。
この目標の基準となっているのがCEFRです。
現在は中学校でA1、高校でA2程度の到達度となっているところを、今後は小学校でA1、中学校でA2、高校ではB1~B2に達することを目標としています。
実用英語技能検定、IELTS、ケンブリッジ英検、TOEFLと対照表
via
www.mext.go.jp
語学力の検定にはさまざまなものがあり、試験によって出題傾向や採点方法などが異なるため、
・ ケンブリッジ英語検定
・ 実用英語技能検定
・ GTEC
・ ITELTS
・ TEAP
・ TEAP CBT
・ TOEFL iBT
といった代表的な英語検定の成績との対応関係を調べ、CEFRの等級に当てはめて比較ができるように対照表(上表参考)が作られています。
たとえば、現在、実用英語技能検定(英検)では成績表に「英検CSEスコア」というものが表記されます。
これはCEFRにも対応していて、英検2級の合格点は2,600満点中1,980点、1,950~2,299点がCEFRの「B1」に対応するとされています。
なお、日本でTOEICを運営するIIBC(国際ビジネスコミュニケーション協会)も、TOEICのスコアとCEFRレベルの対応表を公開しています。
大学入試英語成績提供システムとCEFR
令和2年度からの導入は見送りとなりましたが、大学入学共通テストの英語については、能力の測定や合否判定について、民間の資格・検定試験を活用できるとしていました。
導入が見送られる前は、東京大学や名古屋大学などが、一般入試の受験者の出願要件として、「CEFR対照表のA2レベル以上」に相当する英語力を基本方針にする、と説明していました。
今後大学の入試方法がどうなるかは未定ですが、国内への大学進学を希望している場合は、CFER対照表のA2レベル以上の成績を目指しておくとよいかもしれません。
CEFRの日本版、CEFR-Jとは?
CEFRには日本版の「CEFR-J」という指標があります。
日本人のおよそ8割の英語レベルはA1、もしくはA2にとどまっており、Bがおよそ2割、Cはごく少数ともいわれています。
そのため、CEFRの6つのレベルだけでは学習段階を正確に把握しにくいという問題がありました。
そこで作られたのがCEFR-Jです。
CEFR-Jでは、A1を三段階、A2、B1、B2をそれぞれ二段階に分け、さらにPre AというA1レベルの前段階のレベルを付け加えました。
これにより、より英語の習熟度を測りやすくなりました。
留学を検討しているならCEFRで英語力を把握しよう!
日本も含め、現在グローバルで通用する語学能力を測る指標はCEFRに統一する方向で進んでいます。
そのため、子どもに英語を学ばせるのであれば、使用するテキストやレベルの評価方法が、CEFRの基準に則っている方がよいでしょう。
なお、留学先で英語を主に使用する場合は、B2レベル以上の力があることが望ましいとされています。
将来海外留学を希望しているという場合は、「B2レベルに到達する」ことをまずは目標にしましょう。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。