そもそも輪唱とは?
輪唱とは音楽用語のことで、同じ旋律を一定間隔をあけ、ずらしながら歌う歌い方のことを言います。2人でも楽しめますし、2人以上が分かれて歌うことも可能です。人の旋律につられないように上手に歌えると、美しいハーモニーを感じることができます。
子どもと輪唱をする場合、覚えやすい歌詞の楽曲を選んであげましょう。なるべく短めの歌詞で、子どもも一度は耳にしたことがあるような有名な曲がおすすめです。普段とは違う歌の聞こえ方に、子どももきっと輪唱のおもしろさに目覚めてくれるのではないでしょうか。
1.『かえるの合唱』
最初にご紹介するのは、日本人なら誰もが聞いたことのある『かえるの合唱』です。『かえるのうた』というタイトルで覚えている人も多いでしょう。「かーえーるーのうーたーがー」から始まるこの曲は、歌詞も単純ですし、メロディーも難しくありません。小さな子どもも覚えやすく、また3人以上で歌うことも可能です。
1人目が冒頭「かえるの」まで歌い終えたタイミングで、2人目が「かえるのうたが~」と歌い出します。あるいは一人目の「きこえてくるよ」と同時に、2人目が歌い出すパターンも。はじめは後者のほうが歌いやすいかもしれません。
後半のかえるの鳴き声の歌詞は、地域によって「ケロケロケロケロ」「ケケケケケケケケ」「ゲロゲロゲロゲロ」などと異なります。歌う前に統一しておきましょう。
かえるのうた(輪唱)
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2.『森のくまさん』
Aメロ部分の歌詞を「ある日」「ある日」「森の中」「森の中」のように交互に歌うだけなので、小さなお子さまにも歌いやすいでしょう。「はなさくもりのみち」以降のメロディは、2人で声をそろえて歌います。
2番以降では、追いかけてきたくまさんが貝殻のイヤリングを拾ってくれて、一緒に踊るところまで続きます。曲が長いと子どもが途中で混乱してしまう可能性もあるため、年齢に合わせて「1番だけ」「2番まで」と調整しながら楽しんでみてください。
森のくまさん 山野さと子 森の木児童合唱団
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3.『ほたるこい』
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『かえるのうた』『もりのくまさん』に比べると、少し難易度が上がります。1人目「ほ」2人目「ほ」1人目「ほ」2人目「ほ」1人目「ほたるこい」……のように、1拍ずらして歌いましょう。
(歌詞)
ほ ほ ほたるこい
あっちのみずは にがいぞ
こっちのみずは あまいぞ
ほ ほ ほたるこい
長く歌い継がれている童謡で、この後も歌は続きます。とても美しいメロディですが、小さなお子さまには難しいことも。輪唱を楽しむのであれば、上記した歌詞の部分が一番歌いやすいでしょう。
【♪うた】ほたるこい - Hotaru Koi|♬ほう ほう ほたる こい♫【日本の童謡・唱歌 / Japanese Children's Song】
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4.『雪』
冬になると歌いたくなる定番ソングです。1人目が「雪や」と歌い出し、「こんこ」と同時に2人目が「雪やこんこ」と輪唱します。
(歌詞)
雪やこんこ あられやこんこ
降っては降っては ずんずん積もる
山も野原も わたぼうしかぶり
枯木残らず 花が咲く
雪やこんこ あられやこんこ
降っても降っても まだ降りやまぬ
犬は喜び 庭かけまわり
猫はコタツで丸くなる
歌詞を見てみると、一般的に歌われているのは2番だということがわかります。犬や猫が登場することから、2番のほうがお子さまも覚えやすいはず。歌詞の正確さより、子どもたちの歌いやすさを重視してあげてください。
【歌付き】雪 (2015版) 子供向け冬の童謡
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5.『静かな湖畔』
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とてもきれいなメロディで、輪唱曲としても有名な『静かな湖畔』。発祥国は不明ですが、スイスもしくはフランスの民謡曲だと言われています。1人目「静かな湖畔の森のかげから」のあと、「もう起きちゃいかが」と同時に2人目が「静かな~」と輪唱。リズムはとりやすいですが、メロディーがつられがちなので少し上級者向けです。
(歌詞)
静かな湖畔の 森のかげから
もう起きちゃいかがと カッコウが啼く
カッコウ カッコウ
カッコウ カッコウ カッコウ
完璧に輪唱がきまると、美しいハーモニーが楽しめます。子どもが輪唱に慣れてきたら、ぜひチャレンジしてみましょう。
【輪唱】静かな湖畔【童謡】[Auf der Mauer, auf der Lauer][Itsy Bitsy Spider]
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輪唱で親子の時間をもっと楽しもう
輪唱を上手にできるようになるためには、まずは1人でしっかりと歌える必要があります。はじめのうちはパパママのメロディーにつられてしまい、難しく感じるかもしれません。しかし練習するうちに輪唱が形になると、子どもは大きな達成感を得られます。親子で輪唱を楽しんで、歌うことの可能性を広げてみてくださいね。
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