2019年2月25日 公開

海外の大学進学で重視されるボランティア。評価対象や活動の取り組み方

大学に進学するためには学力が必要ですが、ボランティア活動にも目を向けてみましょう。海外の大学入学審査ではボランティア経験も重要視されるもののひとつ。ここでは、入学審査の内容や評価のされ方、ボランティアの選び方など、気になる実情を紹介します。

ボランティア活動が海外の大学進学を後押しする


グローバル化に伴い、大学進学の選択肢は国内のみならず海外にも広がっています。海外の有名大学の進学を目指すときは、学力はもちろんのこと、ボランティア活動が後押ししてくれることも覚えておきましょう。

「社会に貢献する」ということを重要視するアメリカでは、大学入学審査の際にボランティア経験などの課外活動についても問われます。入学審査時点で優秀であることはもちろん大切ですが、将来よき社会人として伸びゆく人間であることを期待するためです。

そのため、アメリカの高校生はボランティアなどの社会貢献活動に多くの時間を費やします。あのハーバード大学においても、エリートとして社会に貢献することを奨励しているのです。

入学審査内容やボランティア活動の評価のされ方


大学の入学審査に大きく関わるボランティアですが、どのように評価されるのでしょうか。入学審査の内容や評価のされ方について紹介します。

入学審査内容

国によって入学審査内容は異なりますが、特に社会貢献を重要視するアメリカの大学を見てみましょう。

アメリカの大学の入学審査では、高校での成績や試験の点数、ボランティア活動をはじめとする学業以外の取り組み、そして人間性を示すためのエッセイや面接が評価対象となります。

ボランティアによって身につけたものが評価につながる

ボランティア活動は評価対象となりますが、大学が評価するのは「ボランティア活動をしたかどうか」という単純なものではありません。活動を通して何を得たのか、大学での勉強や生活にどう活かされるのかなど、ボランティア活動の先に見えるものが評価の対象です。

そのため、ボランティア内容にも主体性が見えることが大事。旅行会社などが企画する発展途上国への短期ボランティア旅行などは、ボランティア活動として認識されないケースも。

ボランティアを通して身につけた知識やスキル、社会性、規律、リーダーシップなどの幅広い能力を示すことが評価につながるのです。

ボランティアの選び方や取り組む期間は?


大学進学のため、そして将来伸びゆく人間性を育てるためにも、ボランティア活動に積極的に取り組みましょう。しかし、ただやみくもに時間を割くのではなく、選び方や取り組む期間についても考える必要があります。

ボランティアの中身は興味のある分野がおすすめ

すすめられるがまま、評価のために取り組むボランティア活動は深みがありません。主体的に取り組み、社会との関わり方、人との接し方、誰かの役に立つ喜びを学び感じとることが重要です。そのためには、興味をもって取り組める分野がおすすめ。くわえて、大学で学びたい内容につながっていると評価も得やすいでしょう。

継続して取り組む姿勢が評価される

プログラムに単発で参加するのではなく、意志をもって継続して取り組む姿勢が大きな評価へとつながります。こうした背景から、ボランティア活動に取り組みはじめる時期は、早ければ早いほどよいと考えておきましょう。

高校1年生からでもいいですし、もっと早い時期からもおすすめです。小・中学性が参加できる地域のボランティア活動などにも目を向けてみましょう。

所属したスポーツクラブでコーチの補佐を続けている、老人ホームで定期的に演奏会を行っている、手話を学びボランティアガイドを務めているなど、身近で継続できるボランティアに出会えるとよいですね。

ボランティアは国内の大学進学時にも重要


海外の大学進学時におけるボランティア活動について紹介しましたが、国内の大学でも評価対象となるケースがあります。学校の推薦を受ける推薦入試や、学力だけでは測れない個性や才能を評価するAO入試では、ボランティア活動は個人のアピールに大いに役立つはずです。

さらに2020年度に行われる大学入試改革では、学力のみならず、ボランティア活動、留学・海外経験、取得した資格や検定、表彰など、個人のもつさまざまな要素が加味されることに。

勉強以外の分野でもより一層主体性が求められるようになり、今後ますますボランティア活動などの社会貢献活動は重要視されていく方向です。

興味ある分野のボランティアに率先して取り組もう


お子さまが小さいうちは「大学受験なんてまだ先」と考える方も多いかもしれません。しかしこれからは、子どもが好きな分野で社会貢献できる機会をもうけるなど、先を見据えた教育活動が重要になってきます。

ボランティア活動によって、よりよい人格の形成や心身を鍛えることは大学進学時に大きく評価されることはもちろん、親にとっては子どもの喜ばしい成長です。興味をもって継続できるボランティア活動を見つけ、将来性のある個性を磨いていきましょう。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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WRITER

mokomoko mokomoko  九州出身、群馬県在住の小学生のミックスツインズママです。好きなものは書くこと、読むこと、食べること。今は子育てで蒔いた種を子どもがどんな風に咲かせるのか楽しみな毎日です。