メキシコの古代食:タマレスとは?
紀元前から食べ継がれ、メキシコ以外の中南米の国々でもよく食べられているタマレスは、古くは旅のお供、現在は手軽に食べられる朝食として、子どもはもちろん、老若男女に愛されています。
トウモロコシの粉とラードを練った生地に、鶏肉やチーズなどをサルサ(ソース)とあえた具材を入れ、さらにトウモロコシの皮やバナナの葉に包んで蒸したメキシコでメジャーなストリートフードです。メキシカンちまき、といったところでしょうか?
甘く味付けをしたものもあり、腹持ちがよくカロリーも高いため、タコスやメキシコ版ハンバーガーであるトルタと並んで、メキシコ人の肥満の原因であるVitamin T(タコスもトルタもタマレスも頭文字がTのため)などと呼ばれてもいるので、食べすぎには要注意でもあります。
タマレス屋さんは路上にあり、気軽に食べられる料理ですが、2月2日に食べるときはいつもと違う意味があるのです。メキシコの古代文化とカトリックが融合した、独自のお祭りも併せてご紹介します。
トウモロコシの粉とラードを練った生地に、鶏肉やチーズなどをサルサ(ソース)とあえた具材を入れ、さらにトウモロコシの皮やバナナの葉に包んで蒸したメキシコでメジャーなストリートフードです。メキシカンちまき、といったところでしょうか?
甘く味付けをしたものもあり、腹持ちがよくカロリーも高いため、タコスやメキシコ版ハンバーガーであるトルタと並んで、メキシコ人の肥満の原因であるVitamin T(タコスもトルタもタマレスも頭文字がTのため)などと呼ばれてもいるので、食べすぎには要注意でもあります。
タマレス屋さんは路上にあり、気軽に食べられる料理ですが、2月2日に食べるときはいつもと違う意味があるのです。メキシコの古代文化とカトリックが融合した、独自のお祭りも併せてご紹介します。
クリスマスから続くカトリック行事
メキシコは、人口の9割弱をカトリック教徒が占め、12月25日のクリスマス前後もイエス・キリストの誕生を祝う行事が続きます。
まずは1月6日の「三賢人の日」。これは東方の三賢人がそれぞれ贈り物を持って、イエス・キリストをたずねたといわれる日が由来となっています。「贈り物」にちなんで、メキシコではこの日も子どもたちはおもちゃなどのプレゼントがもらえるうれしい日。大人たちは年末年始と大出費です……。
子どもたちは前日の夜、欲しいものを三賢人にお願いする手紙を風船に結びつけ、空に飛ばします。また、街中や市場のおもちゃ屋さんは夜中までおもちゃを売り続け、それが毎年ニュースで流れたりする様子は、子どもたちの冬休みの終わりを告げる風物詩ともなっています。
当日は「ロスカ・デ・レジェス」と呼ばれるドーナツ型のパンを食べるのですが、このパンの中にはプラスチックでできた赤ちゃんキリストのお人形が仕込まれており、そのお人形が当たった人が、2月2日にタマレスをふるまう、というしきたりになっています。フランスでは「ガレット・デ・ロワ」を食べるなど、世界のあちこちに似た習慣があります。
まずは1月6日の「三賢人の日」。これは東方の三賢人がそれぞれ贈り物を持って、イエス・キリストをたずねたといわれる日が由来となっています。「贈り物」にちなんで、メキシコではこの日も子どもたちはおもちゃなどのプレゼントがもらえるうれしい日。大人たちは年末年始と大出費です……。
子どもたちは前日の夜、欲しいものを三賢人にお願いする手紙を風船に結びつけ、空に飛ばします。また、街中や市場のおもちゃ屋さんは夜中までおもちゃを売り続け、それが毎年ニュースで流れたりする様子は、子どもたちの冬休みの終わりを告げる風物詩ともなっています。
当日は「ロスカ・デ・レジェス」と呼ばれるドーナツ型のパンを食べるのですが、このパンの中にはプラスチックでできた赤ちゃんキリストのお人形が仕込まれており、そのお人形が当たった人が、2月2日にタマレスをふるまう、というしきたりになっています。フランスでは「ガレット・デ・ロワ」を食べるなど、世界のあちこちに似た習慣があります。
2月2日にはどういう意味があるの?
2月2日はカトリックでは聖燭祭(せいしょくさい)と呼ばれ、産後40日のけがれをはらってイエス・キリストをエルサレムの神殿に参詣させた日、と考えられています。
メキシコシティ近郊ほか、メキシコの一部の地域では子どもの姿をしたキリストの人形に新しく仕立てた服を着せ、一緒にミサに参加するという風習も見られます。
メキシコシティ近郊ほか、メキシコの一部の地域では子どもの姿をしたキリストの人形に新しく仕立てた服を着せ、一緒にミサに参加するという風習も見られます。
どうしてこの日にタマレスを食べるのか?
ロスカで赤ちゃんキリストを当てた人は、キリストのパドリーノ(ゴッドファーザー)として、聖燭祭でのキリスト初参詣祝いをふるまう係となります。
偶然にもプレヒスパニック時代のカレンダーに照らし合わせると2月2日は1年のはじまりにあたり、トラロック(雨の神)、チャルチウィトリクエ(水の女神)、ケツァルコアトル(風の神)に捧げものをする日だったと考えられています。
そこで、日本人にとってのお米と同じように、プレヒスパニックの人々にとって主食であり、農耕文化の中心であったトウモロコシを使ったタマレスが、その特別な日のメニューに選ばれたそうです。
偶然にもプレヒスパニック時代のカレンダーに照らし合わせると2月2日は1年のはじまりにあたり、トラロック(雨の神)、チャルチウィトリクエ(水の女神)、ケツァルコアトル(風の神)に捧げものをする日だったと考えられています。
そこで、日本人にとってのお米と同じように、プレヒスパニックの人々にとって主食であり、農耕文化の中心であったトウモロコシを使ったタマレスが、その特別な日のメニューに選ばれたそうです。
歴史や背景を知るともっとおいしい食育
実はこの由来、メキシコ人でも知らない人たちがたくさんいます。歴史や意味を知って食べると、より味わい深くなるもの。ちなみに、日本でもとうもろこしの皮のかわりにクッキングシートやアルミニウムを使って作ることもできます。親子で楽しみながら、一緒に料理してもいいですし、日本の伝統行事で食べる料理も由来や歴史を考えてみるきっかけのひとつにしてみてくださいね。

via amazon.co.jp
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著者 :森山 光司
出版社 :誠文堂新光社
タマレスの作り方も掲載されています。
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