2017年10月1日 公開

孤育てしない!夫の転勤で学んだママ友作りのちょっとしたコツ

知り合いが近くにいない、夫の仕事帰りが遅く、一日中家で一人、育児に追われるなど、地域とのつながりが断たれ、孤独を感じてしまう「孤育て」に悩んでいる方へ―。転勤族の妻である筆者が実践した、見知らぬ土地で知り合いを作るためのちょっとしたコツをご紹介します。

夫の転勤のたびにママ友がゼロに…

Dmitry Zimin / Shutterstock.com
筆者の場合、1度目は転勤直後に一人目を妊娠、2度目は二人目を妊娠中に夫の転勤があり、いずれも見知らぬ土地で知り合いがいない状態からの子育てでした。

転勤すると、夫の仕事が忙しくなって帰りが遅くなるため、子どもと二人きりの時間が長くなるといった状況にも陥ります。

日常で夫以外に話し相手がいない…といった状況は、思った以上にしんどいものです。しかも代わり映えのない日常を過ごしていると会話の広がりもなく、話題はいつも子どものこと。

自分の生きている世界が狭く感じて息が詰まりそうになり、いつまでこの状況が続くのか…と一人悶々しながら子育てをしなければなりませんでした。

転勤族の妻である筆者は、転勤があるたびにそういった状況下に置かれます。知り合いができても、数年後またお別れをし、新たな地でイチから知り合いを作る…。これは相当なストレスです。どうにかして、無理をせずに知り合いを作る術を身につける必要がありました。

無理をしない、あきらめる

Chaiwat Srijankul / Shutterstock.com
最初の転居先でも知り合いが少なく、0歳児だった息子と毎日二人きり。社会とのつながりを断たれて孤独を感じ、重い腰を上げて近所の子育て支援センターに行きました。

しかし、知り合い同志で固まり、楽しそうにおしゃべりしている他のママたちの姿を見て、より孤独感が強まり、早々と退散したことを覚えています。

筆者のように、一人で児童館などに行き、居心地の悪い思いをした方もいるのではないでしょうか。辛い気持ちを抑え無理をしてまで、そういった場に行く必要はないと筆者は思います。

しかし、自分が居心地いいと感じる子育てコミュニティは必ず存在します。自分と同じように悩み、同じように行動しているママたちが集う場は存在します。

行ったコミュニティが合わなかっただけのこと。あきらめて、他のコミュニティを探しましょう。

いつでも安心して行ける場所が見つかれば、子どもとの二人きりの生活をしていてもそれが心の拠り所になり、子育てにも余裕が生まれると筆者は実感しました。

「友だち」ではなく「知り合い」を増やす

初対面で連絡先を交換するというのは、なかなか敷居が高いもの。筆者は、ママ友ではなく、会えば挨拶する程度の知り合いママを作ることにしています。顔なじみ程度ならちょっとした心がけで広がる可能性も。

筆者が実践している、ちょっとした心がけとは「相手ママの子どもの名前を覚える」。これだけです。

例えば、よく行く公園で初めて一緒になったママと「お子さんのお名前はなんですか?」など、当たり障りのない会話をし、後日またどこかで会ったときに「〇〇ちゃんのママですよね~」と声をかけるだけでも印象が違います。

相手のママもわが子の名前を覚えていてくれたという気持ちから好意的になります。こちらもほどよい距離感で付き合えるため、会話が弾むことも。そうやって知り合いママを増やし、その後ママ友になることもありました。

「気が合わない」のではなく、「考え方が違うだけ」

SUKJAI PHOTO / Shutterstock.com
知り合ったママ友の中には、自分と子育ての価値観が違う方も多くいます。最初は、話が合わないことがストレスとなり、夫に愚痴ることも…。

ただ、同じ価値観のママだけとしか話さない…という限定的な交友関係にも違和感があり、「子育てに正解はない、いろいろな考えがあって当たり前」と割り切ることに。以後、無理をしない程度でお付き合いができるようになりました。

価値観が合わない人でも出会えたことに意味があります。そこからどんな「驚き」や「発見」があり、それが自分の子育てにどう生かせるのかと思うことで、今はすべての出会いを受け入れられるようになりました。

一期一会!出会いは大切に

中には、連絡先を交換しておけば良かったなと後悔することもしばしば。また「お話ができて楽しかった。会ったばかりだけど、連絡先を交換してほしい」と言われ、うれしかったことも。

少しでも時間を共有して楽しかったなら、素直な気持ちを相手に伝えましょう。「楽しかった」と言われて、気分を害する人はいません。

出会いや相手を雑に扱わないことー。それがいい出会いにつながる、近道ではないかと思っています。

「知り合いがいない」ことをあえて発信する

Andrey_Popov / Shutterstock.com
最近では、知り合い程度のママにも「引っ越したばっかりでまわりに知り合いがいないので、いろいろと教えてほしい」とお願いをしています。基本的に嫌な顔をする人はいません。

「知り合いがいない」ということはデメリットではなく、それをきっかけに「知り合いを作る」チャンスでもあります。ちょっとした開き直りが時には必要であり、それが現状を打破するコツでもあると思っています。

経験の積み重ねが自分を強くする

これといった趣味や特技もない筆者は、子どもを授かる前、仕事以外で知り合いができることはありませんでした。子どもを授かって初めて「ママ友」の必要性を感じ、大人になって初めて「友だち作り」を経験しました。

最初は、慣れない友だち作りに精神的にも辛かったことを覚えています。しかし、そういった経験が自分を強くし、どこへ行っても「孤育て」しない自信が次第についてきました。

また子育てや人生で自分と同じようなことで悩む「ママ友」は、同志だということに気付かされ、今ではとても心強い存在です。何度も救われ、彼女たちがいなかったら、乗り越えられなかったことも多くあります。

ちょっとした心がけや発想の転換で、交友関係がいっきに広がり、心の拠り所やゆとりが生まれます。無理をしないママ友作りのコツを自分なりに探して、「孤育て」から抜け出すきっかけを見つけてみてはいかがでしょうか。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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WRITER

あさの ひろみ あさの ひろみ  長野県出身。エディター兼ライター。東京の大学卒業後、出版社でマンガ編集者の経験を経て、一時帰郷。地元の新聞社で情報紙の記者としてローカルネタを取材する日々を送る。その後、転勤族の嫁となり、都内周辺をウロウロ。2015年に息子、2017年に娘を出産。わんぱくすぎる息子には枠にはまらない人になってほしいと願いながら日々、育児に奮闘中。