2018年10月29日 公開

バースプラン&ホスピタルバッグ準備編【英国すくすくレポ】

予定日が少しずつ近づき、だんだん実感が湧いてくるような、まだ湧かないような……そんな時期。実際の出産に向けて、準備をはじめました。イラストエッセイでお届けする今回の【英国すくすくレポ】は、出産準備のお話です。

出産施設を見学しに行きました

見学した中でも特に好印象だった施設は、とても広い国立公園があるエリアに隣接し、緑豊かでゆったりとした時間が流れる場所でした。

バースセンターと呼ばれるもので、病院ではなく助産院の進化型のような施設。窓を開けると、広がる草原と野生の馬が見えるという、とても穏やかな立地でした。

続いて、広い院内を見学してまわると、

広くてスッキリした分娩室が目に飛び込んできました(陣痛の間から出産、産後の処置までをここで過ごします)。

ベッドやソファ、お手洗いも一つの部屋に入っていて、とても落ち着けそうな雰囲気。

立ち合い出産が一般的なイギリスでは、出産をする妊婦さんだけではなく、立ち合いのパートナーも同室で過ごす時間が長いので、プライバシーがあり、快適な部屋であることは、とっても大切なんです。

この施設には、おもしろい形の大きな水中出産用のバスタブが、部屋の一角にドーンと設置(三つ葉のクローバーみたいな形でした)。他にもバランスボールなど、出産時に役立ちそうなアイテムが用意してありました。

バースセンターは、基本的にミッドワイフ(助産師)が管理しています。

アクティブバースを推奨しており、その中でも人気があるのは水中出産とのこと。リラックスした雰囲気で自然に近いお産が進むように、分娩室には工夫がされていました。

また、ここには医師がいないため、エピデュラル(硬膜外麻酔)等を使用しての出産はできないこと、緊急帝王切開になった場合は、近くの病院へ搬送になることを説明されました。

バースプラン作成は必須!

妊娠中から出産までの間に作成を推奨されているのが、「バースプラン」と呼ばれる、出産に関する希望をまとめてリストアップしておく作業があります。

書式や内容は決まっておらず、好きな紙に好きなように書いてよいので、「出産希望内容の覚え書き」といったところでしょうか。

何を書けば良いかわからない……という場合は、オンラインで無料のテンプレートを利用するのもアリです。出産場所や出産方法、赤ちゃんのへその緒を切るのは誰か?出産後すぐに赤ちゃんを抱っこしたいか、それともまずは洗ってほしいかなど、いろいろな項目があります。

出産中に聞きたい音楽を指定することができます。出産中に音楽を聴くという発想がなかったので、とてもびっくりしたのを覚えています。

出産中・産後に備えてホスピタルバッグを準備

もうひとつ忘れてはならないのが、ホスピタルバッグの用意です。バッグはどんなものでも良く、ボストンバッグでも、マザーズバッグでも、なんならスーツケースでもOK。

入れるものは、大きく分けて出産中に必要なものと、出産後から退院までに必要なものです。

出産中に必要なものとは、たとえば
・マタニティノートと呼ばれる、妊娠中の記録をまとめてあるもの
・出産時に必要な服(汚れてもいい、大きめのTシャツ)
・水分補給用の飲み物や体力維持に必要な食べもの
・カメラや携帯電話など
・本や音楽やDVDなど、待ち時間に使いたいもの
などなど。

出産後に必要なもの
・授乳用ブラと母乳パッド
・バスタオルやタオル
・スリッパ
・赤ちゃん用の衣類やおむつ
・退院時の服
など。

まだまだ必要なものはたくさんありますが、私は一体何から考えて良いのか分からなかったので、「ホスピタルバッグ」とインターネットで検索して、日英両方の先輩ママさんの知恵と経験談を読みながら、リストを作成しました。

準備を進めるごとに実感が湧いてくる

妊娠期間が長くなり、出産予定が少しずつ近づいてきても「本当に、生まれてくるんだろうか?」「もしかしてずーっと妊婦ってことは……無いよね?」と、なんだか自分が出産することが想像できない気持ちも多少あり……。

でも、出産施設の見学に行き、出産時を想像してバースプランを考えたり、ホスピタルバッグをパッキングしていたら、少しずつ現実のこととして実感が湧くようになりました。

振り返ってみれば、この時期は「物理的な準備」と「精神的な準備」を、どちらも進めていく時期だったなぁと感じます。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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WRITER

いしこがわ理恵 いしこがわ理恵  在英12年目ハンドメイド好きの2児の母。武蔵野美術大学卒業。現在は教育に携わる仕事の他に、日本にルーツのある子どもたちを対象とした日本語子ども会活動・児童文庫活動も行っています。興味の範囲が幅広いので、常にいろいろな方向にアンテナをはりつつ情報収集が日課です。ハッピー子育てに役立つ情報をみなさまにお届けできれば嬉しいです。Instagram @rie.ishikogawa