2017年11月15日 公開

子どもの成長に合わせたお手伝い【掃除編】

子どもに掃除をお手伝いさせることは、しつけだけでなくおうち知育にもなります。子どもの年齢別にレベル分けすることで、成長に合わせた掃除ができるようになるでしょう。掃除のお手伝いのポイントを年齢別にご紹介します。

お手伝いで「総合力」を伸ばそう

掃除は健康で文化的な生活を送るために欠かせません。乳幼児期からパパママと一緒に掃除をすることはおうち知育にもぴったり。衛生観念の高い、整理整頓ができる人に育ちます。

【掃除をさせることで育つ力】
・責任感
・忍耐力
・巧緻性
・自立心
・自己肯定感
・集中力

掃除は「どのくらいの力で拭けば汚れが取れるのか?」「ちりとりにゴミを上手に入れるにはどうしたら良いか?」など、さまざまなことを考えながら動かなくてはなりません。

掃除のお手伝いを通して、子どもの「生きていく力=総合力」を伸ばしてみませんか。

1~2歳におすすめの掃除

maroke/shutterstock.com
■テーブル・床の拭き掃除(乾拭きでもOK)
■おもちゃを片付ける

1~2歳は好奇心・自己主張が強くなる時期です。手先も器用になってくるので、何でも自分でやりたがるようになります。

ただし誤飲や転倒の危険性が高いため、パパママの監督が必要です。一緒に楽しみながら掃除をしましょう。

お手伝いの教えるコツは「まねっこ」

「まねっこ期」でもあるこの時期。掃除の仕方を言葉で教えるよりは、パパママが見本を見せるようにしましょう。大人と同じようにやってみたい自立心も強くなっているので、見よう見まねで習得していきます。

乳幼児は力が弱く、集中持続時間は5分程度。掃除をきちんとするのは難しいかもしれません。上手にできなくても問題ありません。雑巾がけや、おもちゃの片付けを繰り返すことで、掃除・整理整頓の習慣づけができれば十分です。

褒める声かけで自己肯定感アップ

この時期は言葉で気持ちを伝えられず、イヤイヤ期真っ最中というお子さまも少なくありません。注意・命令されることに強く反発することでしょう。

掃除を楽しく続けさせるコツは、大げさなくらい褒めることです。大好きなパパママに褒められることで自己肯定感が高められます。

自己肯定感の高い子は自信を持ち、何事にも積極的に挑戦するようになるでしょう。

3~4歳におすすめの掃除

MIA Studio/shutterstock.com
■ほうきとちりとりで玄関を掃く
■掃除機をかける
■窓拭き
■ゴミ捨て

言語能力が発達し、自分の意思を言葉で伝えられるようになる3~4歳。パパママとコミュニケーションをとって、掃除を指示通りこなそうとします。

パパママに認めてもらいたい承認欲求が強い時期でもあります。役割を与えることで責任感と喜びを感じ、認めてもらうため頑張ることでしょう。

「自主性」を尊重し成功体験を増やそう

3歳を迎えると多くの子は身の回りのことを一通りできるようになります。自分で行うことに自信を持つ時期です。掃除のお手伝いも、自分のやり方でやりたがります。

少々雑だったり、物足りない掃除の仕方でも、とりあえず様子を見ましょう。自分で掃除ができた達成感は成功体験となるはずです。前向きで自信のある性格の人ほど、幼児期に多くの成功体験をしている傾向があります。

命令ではなく提案する声かけを

3~4歳は自分が行うことにプライドを持っています。否定や批判をされることで、やる気を一気に失ってしまうことも。掃除の仕方がいまいちでも、お子さまを責めないようにしましょう。

やる気を出させて、掃除方法を改善するなら、「もう少し雑巾を絞るともっときれいに拭けるよ」「ちりとりをもう少し寝かせると手が疲れないよ」など、提案する声かけがおすすめです。

5~6歳におすすめの掃除

hanapon1002/shutterstock.com
■お風呂掃除
■網戸掃除
■シンクなど台所周りの掃除
■トイレ掃除

ハサミ・ホッチキス・筆記用具を使いこなせるくらい器用になる5~6歳。洗剤を使う、力加減が必要な掃除もできるようになります。

どうやったら上手くできるか試行錯誤し、自分でやり遂げることで達成感を感じます。掃除のお手伝いは子ども主体になるように進めてみましょう。

子どもに任せて責任感を育てよう

小学校に入学すると、何でも1人でやらなければなりません。係・当番など、責任感が必要な場面も増えていきます。1年生になったときに慌てないように、1人でやり遂げる力を養いましょう。

そのためには、1つの掃除を子どもに任せることが効果的です。パパママが口や手を出したいのをぐっとこらえることで、子どもの責任感・忍耐力・達成感・自己肯定感を高めることができます。

感謝の気持ちをこめた声かけを

お風呂掃除・台所周りの掃除を子どもだけに任せると、不十分なこともあるでしょう。ダメ出しをしたくなるかもしれませんが、その前に感謝の気持ちを伝えることが重要です。

パパママに感謝されることで、子どもは認められ愛されていると実感するもの。がんばった行いに対して感謝することは、奉仕の心を育てます。

認めることがお手伝い上手の近道

MaMi/shutterstock.com
パパママの家事負担を減らすためのお手伝いと考えると、掃除のスキルアップが目的になりがちです。子どもの成長のため、おうち知育の一環としてのお手伝いと考えると良いかもしれません。

掃除が上手にできることよりも、その過程での工夫・がんばりを認めて褒めてあげましょう。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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aotanaoao aotanaoao  小学1年生の娘を育てる兼業主婦です。遊びながら知育できることを日々模索中。 英会話教材、学習テキストを使ってマイペースで家庭学習を楽しんでいます。