子どもを産みやすい国に近づかず……出生率が低下
公益財団法人1moreBaby応援団が実施した「夫婦の出産意識調査2018」によると、「日本が産みやすい国に近づいていない」と答えた人は、 72.7%にもおよびました。 昨年と比べると、2.7ポイント上昇する結果に(既婚者対象)。また、未婚者の回答は78.6%となり、未婚者の方が「産みにくい」と感じているようです。
この調査は、2013年から開始して今年で6回目。今回は、既婚者(結婚14年以下)約3,000名に加え、20歳~49歳までの未婚の男女約1,000名も対象としました。
また、厚生労働省が発表した人口動態統計によると、2017年の出生数は前年よりも3万人減少し、過去最少を更新。さらに、1人の女性が生涯に産む子どもの割合は1.43となり、2年連続で低下しました。特に、東京都をはじめ大都市ほど低下幅が大きくなっています。
この調査は、2013年から開始して今年で6回目。今回は、既婚者(結婚14年以下)約3,000名に加え、20歳~49歳までの未婚の男女約1,000名も対象としました。
また、厚生労働省が発表した人口動態統計によると、2017年の出生数は前年よりも3万人減少し、過去最少を更新。さらに、1人の女性が生涯に産む子どもの割合は1.43となり、2年連続で低下しました。特に、東京都をはじめ大都市ほど低下幅が大きくなっています。
公益財団法人 1more Baby 応援団「夫婦の出産意識調査2018」ニュースリリース

少子化対策の鍵となる「夫婦の想い」、3935 名へ調査結果報告
出生数 最少の94万6000人 出生率1.43、2年連続低下 :日本経済新聞

厚生労働省が1日発表した人口動態統計によると、2017年に生まれた子どもの数(出生数)は前年よりも3万人余り少ない94万6060人となり、過去最少を更新した。一人の女性が生涯に産む子どもの数にあたる
「2人目の壁」を感じるパパママは70%以上!
「夫婦の出産意識調査2018」で、「2人目の壁が存在すると思う」と答えた人は、既婚者全体の74.3%。6年前から変わらず、高い数値となりました。
その理由をママに聞いたところ、2人目の壁は「経済的な理由」が84.0%で前回同様トップに。次いで「第1子の子育てで手一杯」が49.1%、「心理的な理由(特に育児のストレスなど)」が45.0%と続きました。
また、「現在のパートナーとの家事の分担に満足している」と回答したパパが73.0%に対し、ママは45.2%と大きく下回りました。「2人目の壁」の背景には、経済面だけでなく、パパママ間で家事や育児などの分担がうまくいっていないこともあげられます。
1moreBaby応援団では、「2人目の壁」を生活費・教育費に関連した家計の見通しや、仕事などの環境、年齢等を考慮し、第2子以後の出産をためらうことと定義しています。
その理由をママに聞いたところ、2人目の壁は「経済的な理由」が84.0%で前回同様トップに。次いで「第1子の子育てで手一杯」が49.1%、「心理的な理由(特に育児のストレスなど)」が45.0%と続きました。
また、「現在のパートナーとの家事の分担に満足している」と回答したパパが73.0%に対し、ママは45.2%と大きく下回りました。「2人目の壁」の背景には、経済面だけでなく、パパママ間で家事や育児などの分担がうまくいっていないこともあげられます。
1moreBaby応援団では、「2人目の壁」を生活費・教育費に関連した家計の見通しや、仕事などの環境、年齢等を考慮し、第2子以後の出産をためらうことと定義しています。
子育て資金には残業代が必要!?
「夫婦の出産意識調査2018」では、「日本社会全体の働く環境は良い方向に変わっていない」と回答した人が69.4%となりました。 政府のすすめる「働き方改革」が、多くのパパママにおいて実感できていないことがわかります。
さらに、「子育てに必要なお金を考えると、今は残業(残業代)が必要」と回答したパパママが65.0%にもおよびました。この割合は、子どもの人数が増えるほど高くなっています。
働き方改革の目的の一つである「ワーク・ライフ・バランス」を進めると、残業が抑えられるメリットがある一方で、収入も減る心配があります。ちなみに「ワーク・ライフ・バランス」とは、以下の通りです。
さらに、「子育てに必要なお金を考えると、今は残業(残業代)が必要」と回答したパパママが65.0%にもおよびました。この割合は、子どもの人数が増えるほど高くなっています。
働き方改革の目的の一つである「ワーク・ライフ・バランス」を進めると、残業が抑えられるメリットがある一方で、収入も減る心配があります。ちなみに「ワーク・ライフ・バランス」とは、以下の通りです。
「ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)」という言葉をご存じですか?働くすべての方々が、「仕事」と育児や介護、趣味や学習、休養、地域活動といった「仕事以外の生活」との調和をとり、その両方を充実させる働き方・生き方のことです。
しかし、働き方を変えて家事や育児の時間にあてたくても金銭面を考えると、子どもを持つパパママにとっては受け入れがたい……という現状も。
そのため、1moreBaby応援団では、この調査結果から、「働き方改革」と同時に、残業が減っても賃金が下がらない、新しい評価軸の給与体系を見直す時期がきていると分析しています。
そのため、1moreBaby応援団では、この調査結果から、「働き方改革」と同時に、残業が減っても賃金が下がらない、新しい評価軸の給与体系を見直す時期がきていると分析しています。
内閣府大臣官房政府広報室「知っていますか?ワーク・ライフ・バランス」

内閣府大臣官房政府広報室による「ワーク・ライフ・バランス」の意義などについて
「2人目の壁」を乗り越えるヒント
1moreBaby応援団では、「なぜ、あの家族は二人目の壁を乗り越えられたのか? ─ママ・パパ1045人に聞いた本当のコト」という書籍を出版しています。その中には「2人目の壁」を乗り越えるヒントがつづられています。その中から一部をご紹介します。
via
amazon.co.jp
タイトル:なぜ、あの家族は二人目の壁を乗り越えられたのか?
著者:秋山開、三輪慎一郎、藤平達之
出版社:プレジデント社
著者:秋山開、三輪慎一郎、藤平達之
出版社:プレジデント社
経済面の工夫
最も大きな問題である経済面では、不要なものを見直す「生活断捨離」を行うことが記載されています。たとえば、各種保険の見直し、車を手放すこと、理想を捨て現実的な範囲内での教育をすることなど。
出産前に資格を取得して家計が厳しくなったら仕事をはじめるママも。また、出産や育児をきっかけと捉え、学習塾やネイルサロンなどを開業するなど、子育てをしながら稼ぐ方法を自ら生み出すママもいるようです。
出産前に資格を取得して家計が厳しくなったら仕事をはじめるママも。また、出産や育児をきっかけと捉え、学習塾やネイルサロンなどを開業するなど、子育てをしながら稼ぐ方法を自ら生み出すママもいるようです。
育児サポートの工夫
共働き世帯が増える中、育児の問題も深刻です。あえて義理の両親と同居することを選んだり、同じマンションに住むママたちと子育てサークルを立ち上げて環境づくりをすすめたりするママもいるとか。
また、パパを協力的にするために「ほめる・感謝する」は当たり前で、子育ての大変さを察してもらうことはあきらめ、言葉でやってほしいことを明確に伝えるようにしたという声もあります。
また、パパを協力的にするために「ほめる・感謝する」は当たり前で、子育ての大変さを察してもらうことはあきらめ、言葉でやってほしいことを明確に伝えるようにしたという声もあります。
「2人目の壁」を乗り越えるヒント | プレジデントオンライン

「2人目の壁」を感じている夫婦はどんな悩みがあるのか。お金の不安との向き合い方とは。
先輩ママパパ1045人の声でわかった「二人目の壁」の乗り越え方とは? | ダ・ヴィンチニュース

「二人目の壁」の乗り越え方とは?
最後に……
日本の出生率を高めるためには、「2人目の壁」を乗り越えることも重要です。政府がすすめる「働き方改革」について新たな側面が求められる一方、パパママのさらなる努力や工夫も必要なことが、今回の調査結果で明らかになりました。
1moreBaby応援団が行った調査によると、「2人以上を出産し子育てをする生活に満足している」と回答した人は98.4%にものぼります。この結果から、明るい未来が感じられます。「2人目の壁」に悩んでいる方は、今回ご紹介した本や、2人以上を出産している先輩ママの意見を参考にするのも一つの方法かもしれません。
1moreBaby応援団が行った調査によると、「2人以上を出産し子育てをする生活に満足している」と回答した人は98.4%にものぼります。この結果から、明るい未来が感じられます。「2人目の壁」に悩んでいる方は、今回ご紹介した本や、2人以上を出産している先輩ママの意見を参考にするのも一つの方法かもしれません。
ふたりめ意識調査 | 案ずるより産むが易し?

「もうひとり、こどもが欲しい」という全国のパパママを応援する公益財団法人1more Baby応援団の取り組み。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。