2018年5月14日 公開

赤ちゃんの背中スイッチとは?布団に寝かせるとき起こさない対策

抱っこ中の赤ちゃんがやっと寝てくれたと思い、布団におろした途端にパチっと目を開け泣き出す現象。この厄介な「背中スイッチ」に悩まされているパパママは少なくありません。赤ちゃんを起こさず、布団に寝かせるコツはあるのでしょうか?背中スイッチ対策を探ってみましょう。

背中スイッチとは

赤ちゃんを抱っこで寝かせたあと、いざお布団に移動させようとした途端、赤ちゃんが目を覚ます現象にお悩みの方は多いでしょう。まるで赤ちゃんの背中に目覚ましスイッチがあるかのようで、世間ではオモシロおかしく「背中スイッチ」と呼ばれています。

背中スイッチ現象はいつからいつまで?

背中スイッチ現象は、早い赤ちゃんだと生後1カ月頃にはスタートし、ピークは生後2~3カ月頃。生後4~5カ月頃あたりまで続くとされています。しかし、赤ちゃんの成長は個人差も大きく、生後6カ月を過ぎて1歳近くになってもまだスイッチが現役のケースも珍しくありません。

差はあるもののいずれ治まる現象であるため、「抱っこで寝てくれるのも今だけ」と気長に付き合っていく心構えでいましょう。

布団に置くと起きてしまう原因

赤ちゃんが布団におろされた途端に起きてしまう原因ははっきりとは分かっていません。しかし、「原因になっているのでは?」と考えられることはいくつかあります。

背中スイッチの正体は「モロー反射」?

新生児期特有の「モロー反射」が影響しているという説があります。モロー反射とは物音や光の刺激、体勢の変化など少しの刺激に対しても、手足が勝手にビクっと動く現象のこと。それをきっかけに目が覚めるのではないかと考えられているのです。

体勢の変化を敏感にキャッチしている?

「まんまるねんね」という言葉をご存じでしょうか?赤ちゃんがお腹の中にいるときの、C型に背中を丸めた姿勢のことです。

抱っこやスリングで寝ているときは、このまんまるねんねの姿勢であるため、赤ちゃんは安心できると言います。しかし抱っこから布団に下すときには背中が伸ばされ、赤ちゃんがそれを不快に感じたり、不安に思うことから、背中スイッチが作動するという説です。

ママが離れるのを体温の差で察知?

抱っこで寝ているときは、パパママの体と赤ちゃんが密着しています。ところが、赤ちゃんを布団へおろそうとすると体が離れ、これまで感じていたぬくもりが感じられなくなるでしょう。それを赤ちゃんが敏感に察知し、不安な気持ちから目を覚ますのだとも言われています。

赤ちゃんが起きない布団への置き方

赤ちゃんの背中スイッチを作動させないためには、どのような対策があるのでしょうか?背中スイッチで悩むパパママはぜひ試してみてください。

布団におろした後も密着を続ける

赤ちゃんを布団におろしたあとも、パパやママはすぐに体を離すのではなく、しばらく赤ちゃんと密着しておくという方法です。赤ちゃんに体を密着させたまま、手で赤ちゃんの体を優しくトントンとしてあげるとより効果的。赤ちゃんに安心感を与えてあげることがポイントです。

布団の上に授乳クッションをスタンバイさせておく

布団の上に授乳クッションを置いておき、抱っこの姿勢からいきなりお布団ではなく、いったん授乳クッションの上に寝かせてあげる方法です。眠りが深くなるにつれて少しずつ授乳クッションをずらして取り、最終的にはお布団に寝かせましょう。授乳クッションの抜き方が乱雑であれば赤ちゃんは目を覚ましてしまうため、クッションの抜き方が成功のカギを握っています。

赤ちゃんをお布団へおろす時の順番を再確認

お布団へ移動する際、赤ちゃんのお尻から先におろしているという方の場合、順番を逆にしてみるのも手です。頭から先にお布団につけ、片手で赤ちゃんの体を優しくトントンしながらもう片方の腕を抜いていくと、スイッチが作動しない可能性があります。また、普段頭からおろしているのに目が覚めるという方は、お尻から先におろす方法を試してみてください。

抱っこ紐は無理に抜かない

赤ちゃんを長時間抱っこすることは、大変な重労働です。そのため、赤ちゃんを寝かしつけるときに、抱っこ紐を活用しているパパママもいるでしょう。ただし赤ちゃんをお布団に寝かせるとき、抱っこ紐を赤ちゃんと布団の間から抜こうとすると、刺激で目を覚ましてしまうことがあります。

抱っこ紐のままお布団におろした場合は、しばらくそのまま様子を見て、眠りが深くなったころに外してあげるようにしましょう。

ジーナ式を取り入れてみる

育児法のひとつにジーナ式と呼ばれるものがあります。赤ちゃんの時間管理をパパやママが行うというもので、授乳のタイミングや睡眠のタイミングもパパママが決めて管理します。

寝かしつけも、抱っこをしながら、あるいは添い乳をしながら寝かせるのではなく、決まった時間に、パパママとは別の部屋で寝かせます。

ジーナ式で育児を行なう場合は、抱っこしながら赤ちゃんが眠ってしまうことはないため、そもそも背中スイッチ現象は起こらないのです。

赤ちゃんに合った背中スイッチ対策を見つけて

多くのパパママが悩まされる、赤ちゃんの背中スイッチ現象。成長してぐっすり眠れるようになるまでの一時的なものとは分かっていながら、疲労困憊してしまう方も多いものです。

背中スイッチを押さないようにするためには、いろいろな方法を試して、赤ちゃんに合った方法を探すことが一番の近道と言えます。先輩ママや同じ状況にあるママと情報交換しながら、試せる対策はどんどん取り入れてみましょう。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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WRITER

コバヤシ トモコ コバヤシ トモコ  奈良県出身/フリーライター/週末釣り部/海と釣りが好き/ 優しいダンナ君と優しい中学生の双子男子のステップファミリー