2019年1月18日 公開

【ラズベリー・ブルーベリー・ブラックベリー】代表的なベリー類

日本でも馴染み深いベリー類といえば、ストロベリーにブルーベリー。そのほかラズベリー・ブラックベリーなども、口にしたことがあるかもしれません。しかし世界の食卓を見てみると、これら以外にも栄養価の高いベリー類はたくさんあります。代表的な品種の特徴をまとめました。

ベリー類とされる3種の植物


ラズベリー・ストロベリー・クランベリー……。世界中でベリー類として食用されているのは、いろいろな植物の果実です。植物学的に別カテゴリーの植物でも、見た目や食べ方が「ベリーっぽい」ものであれば「ベリー類」と称します。

つまりバラ科の樹木の果実でも、クワ科の果実でも「見た目や食べ方がベリーっぽい」なら仲間。ここではベリー類としてあげられる、代表的な3種類のカテゴリーの植物をご紹介します。

・ユキノシタ科
グーズベリー・ブラックカラント・レッドカラントなど

・バラ科
ストロベリー・ブラックベリー・ラズベリーなど

・ツツジ科
ブルーベリー・クランベリーなど

そのほか、日本では桑の実としておなじみのマルベリーはクワ科。ガーデンハックルベリーはナス科です。

おやつにも◎。ベリー類で栄養補給


ビタミン・ミネラル・ポリフェノール・食物繊維が豊富に含まれるベリー類。体の調子を整えて、抵抗力を高めてくれます。高い抗酸化作用もあるので、風邪をひきやすい・熱が出やすい幼児期のおやつにもおすすめです。

またベリー類は小粒なものが多く、幼児の手と口にピッタリなサイズ感。さっと洗ってそのまま食べられる気軽さも、忙しいパパママにとっては助かります。

代表的なベリー類

スーパーや青果店でも見かける、私たちに身近なベリー類をまとめました。

ラズベリー


バラ科の植物で、木イチゴの仲間にあたるラズベリー。旬は6~8月ごろの夏期と、10~11月ごろの秋季です。果実そのものの美しさはもちろん、果汁も色鮮やか。トッピング・料理のソースとして重宝されています。

香りが高く、さわやかな酸味が特徴で、ジャム・ソースに加工するのもおすすめです。チーズにトッピングしたり、ヨーグルトと混ぜたりしても相性は抜群。酸味とプチプチ食感がアクセントになります。

【栄養素】
ビタミンC・ビタミンE・β-カロテン・アントシアニン・ルテイン・ナイアシン・カルシウム・クエン酸・鉄分・葉酸・食物繊維など

【期待できる効能】
抵抗力を高める・新陳代謝を促す・貧血予防・便秘改善

ブルーベリー


ブルーベリーはツツジ科スキノ属、小果樹の一種。6~8月ごろの夏期に旬を迎えます。かわいい見た目と食べやすい味は日本でも親しまれ、自家栽培する家庭も少なくありません。果実は生食・スイーツ・煮物・焼き物など、幅広い調理方法で楽しむことができます。「目にいい」として、サプリメントに加工されていることをご存知の方も多いでしょう。

なお、熟し具合で酸味は変わります。実が若いほど酸味が強く、完熟期をむかえるとストロベリーに匹敵するほどの甘さになることもあります。

【栄養素】
ビタミンC・ビタミンE・アントシアニン・β-カロテン・パントテン酸・葉酸・食物繊維など

【期待できる効能】
眼精疲労の軽減・抵抗力を高める・新陳代謝の促進・便秘予防

ブラックベリー


ラズベリーと同様、バラ科キイチゴ属のブラックベリー。旬は7~8月ごろです。ラズベリーに比べて黒っぽく渋みが強めですが、ポリフェノールやビタミンEなどの栄養素は、ラズベリーより多く含まれています。ジャム・ムース・ソース・ゼリーなど、加工して使うことで風味が引き立つでしょう。

【栄養素】
ビタミンC・ビタミンE・アントシアニン・β-カロテン・ナイアシン・カルシウム・パントテン酸・葉酸・食物繊維など

【期待できる効能】
抵抗力を高める・便秘改善・アンチエイジング効果

ストロベリー


バラ科多年草の一種で、旬は1~3月ごろ。甘さとキュートな見た目で、子どもからの人気も高いベリーです。洗ってそのまま生食で食べられることも多いでしょう。鮮やかな赤色は料理のアクセントにもなります。トッピング・ジャム・ソースの原料としても優秀です。

ちなみに果実を食べていると思いがちですが、じつは表面にある種のようなつぶつぶこそが果実。果実と思われている部分は「花托(かたく)」と呼ばれる茎の一部です。

【栄養素】
ビタミンC・ビタミンE・アントシアニン・β-カロテン・ナイアシン・カルシウム・パントテン酸・葉酸・食物繊維・カリウム・鉄分など

【期待できる効能】
抵抗力を高める・新陳代謝の促進・眼精疲労を軽減

クランベリー


非常に強い抗酸化作用で知られるクランベリー。アントシアニンよりも活性酸素の抑制効果が期待できる、プロアントシアニジンが豊富に含まれています。ツツジ科スノキ属ツルコケモモ亜属の常緑低木の実で、強い酸味と苦味が特徴です。旬の時期は9月下旬~3月上旬ごろと長め。

生食には向きませんが、ドライフルーツ・ジャム・ソースに加工することで風味が引き立ち、食べやすくなります。

【栄養素】
ビタミンC・ビタミンE・プロアントシアニジン・β-カロテン・ナイアシン・パントテン酸・葉酸・食物繊維・カリウム・鉄分など

【期待できる効能】
抵抗力を高める・新陳代謝の促進・尿路感染症の予防

そのほかのベリー類

上記以外にも、栄養価に優れたベリー類はたくさんあります。生食で口にする機会は少ないかもしれませんが、加工品なら比較的手に入りやすいはずです。それぞれの特徴を見てみましょう。

グーズベリー


スグリ科スグリ属の低木になる実です。旬は6~7月ごろ。皮が緑色で酸味の強い時期はジャム、熟して茶色になってきたら生食で、と成熟度によって二度味わえます。クエン酸が多く含まれているため、疲労回復効果を期待できるでしょう。

【栄養素】
ビタミンC・ビタミンE・プロアントシアニジン・β-カロテン・ナイアシン・カルシウム・パントテン酸・クエン酸・葉酸・食物繊維・カリウム・鉄分など

【期待できる効能】
疲労回復効果・アンチエイジング効果

ブラックカラント、カシス


グーズベリーと同じスグリ科スグリ属。6月下旬~7月中旬ごろに収穫期を迎えます。カシスとも呼ばれ、リキュールでも有名です。甘みと同時にえぐみを感じる独特な風味は、ジュース・ソースにもおすすめ。アントシアニンの量がブルーベリーよりもとても多く、視力低下予防も期待できます。

【栄養素】
ビタミンC・ビタミンE・アントシアニン・β-カロテン・カルシウム・パントテン酸・葉酸・食物繊維・カリウム・鉄分など

【期待できる効能】
眼精疲労を軽減・抵抗力を高める・新陳代謝の促進

マルベリー


マルベリーはクワ科クワ属の落葉樹になる果実の総称です。日本では桑の実として知られています。旬が短く、収穫期は6月ごろ。程良い酸味と甘みが食べやすく、生食・ジャムで食べるのが人気です。ビタミンC・ビタミンE・アントシアニンが豊富に含まれていて、風邪予防やアンチエイジング効果が期待されます。

【栄養素】
ビタミンC・ビタミンE・アントシアニン・β-カロテン・ナイアシン・カルシウム・葉酸・食物繊維・カリウム・鉄分など

【期待できる効能】
抵抗力を高める・新陳代謝の促進・アンチエイジング効果

レッドカラント


日本では赤スグリと呼ばれている、スグリ科スグリ属の低木になる実です。収穫時期は6~7月ごろ。酸味が強く果汁の色が鮮やかなので、多くはジャム・ソース・ゼリーに用いられます。つややかで赤い実はスイーツのトッピングにもおすすめです。

【栄養素】
ビタミンC・ビタミンE・アントシアニン・β-カロテン・ナイアシン・カルシウム・パントテン酸・クエン酸・葉酸・食物繊維・カリウム・鉄分など

【期待できる効能】
疲労回復効果・抵抗力を高める・新陳代謝の促進

ハックルベリー


ナス科ナス属イヌホオズキ類の一種で、8~10月ごろが収穫期です。完熟した黒い実以外は、有毒成分ソラニンが含まれています。未熟な実・葉・茎・ガクなどは絶対に食べないようにしましょう。

酸味が強いため生食には不向き。砂糖を加えてジャム・ジュースにするのが一般的です。アントシアニンがブルーベリーの4倍以上含まれ、高い抗酸化作用が期待できます。

【栄養素】
ビタミンC・ビタミンE・アントシアニン・β-カロテン・カルシウム・食物繊維・カリウム・鉄分など

【期待できる効能】
アンチエイジング効果・抵抗力を高める・新陳代謝の促進

ベリーで食卓に変化を


鮮やかな色味・さわやかな味わいが特徴のベリー類。日持ちしないものも多く、生食の場合はできるだけ早いうちに食べるようにします。手軽にベリー類を食事に取り入れるなら、トッピングがおすすめです。ヨーグルトやパンケーキのトッピングにすることで食卓が華やかになり、酸味によって食欲も増進するでしょう。

新鮮なベリー類を手に入れることが難しい場合は、冷凍でもOK。解凍してそのまま食べてもおいしく、ジャム・ソースにも加工しやすいので便利です。
(監修:管理栄養士  佐藤まゆこ )
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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aotanaoao aotanaoao  小学1年生の娘を育てる兼業主婦です。遊びながら知育できることを日々模索中。 英会話教材、学習テキストを使ってマイペースで家庭学習を楽しんでいます。