2018年10月31日 公開

少年野球団に入団して「気配り」と「チームワーク」ができる子に

社会に出たとき、基本的なスキルとして役立つ「気配り」と「チームワーク」。これを、仲間とスポーツを楽しみながら、実体験を通して身につけられるのが少年野球団です。子どもに勧めたいスポーツのひとつとして、改めて少年野球団の魅力をご紹介します。

少年野球団は堅苦しくて親も大変?

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「少年野球団って、監督やコーチも昔気質で堅苦しかったり、親も監督に従っていろんな仕事をさせられたりするんじゃない?」

そんなイメージをお持ちの方も、多いのではないでしょうか。

でも、最近の少年野球団は、チームにもよりますがそれほど堅苦しいものではなく、親同士や有志の監督、コーチとのおつきあいもフランクなもの。むしろ、今だからこそ貴重だといえるさまざまな経験ができるのです。では、筆者のように野球をしたことがないママのためにも、具体的にどんなメリットがあるのか、ポイントをご紹介したいと思います。

体幹を鍛えることで集中力を高められる

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近年では、体力テストの結果などから、子どもの「投げる力」の低下が指摘されています。「投げる」という動作は、腕の力だけでなく、身体全体を使って行うため、体幹が鍛えられます。

体幹を鍛えると、良い姿勢を持続することができ、勉強をするときの集中力もアップします。野球だけでなく、スポーツで体を鍛えた子が、勉強でもいい成績をとることが多いのはそのためです。

「チーム内での自分の活かし方」が学べる

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運動能力が高く、レギュラーになれれば自信がつきます。しかし、たとえスターティングメンバーになれなくても、代打や代走などで試合に出られるチャンスはあります。また、外野手なら、内野ゴロが出たときにもすかさず塁を守る仲間のカバーに回ったり、ベンチにいても積極的に球を拾いに行ったりなど、チームの中での自分の活かし方や、今何をすべきかという気配りが徐々に身についてきます。

大人になって、社会に出てからチームワークを学ぼうとしても難しいこともありますが、子どもの頃からスポーツでの体験を通して学ぶことで、自分の基礎として身につけることができるのです。

「見ていてくれる大人」と信頼関係を築ける

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そんな自分なりの気配りや努力を、監督やコーチなどの大人がしっかりと見ていて、評価してくれると、大人への信頼につながります。特にプレー中の気配りは、親よりも野球に詳しい監督やコーチのほうが気づきやすいもの。親以外の大人に、暗黙のうちに理解してもらえることで、子どもの心が安定します。

大人も、そういう子どもを信頼するので、プレーでトップレベルではなくても、チーム内でトップレベルの責任感や存在感を発揮する子も現れます。

兄弟げんかが減る

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近隣のチームでは、土日の午前・午後で、ほぼ1日中練習があります。試合になれば、特にレギュラーメンバーの親は交替でチームのお世話をすることになりますが、まだ試合に出られない小学校低学年の親などは、チームに丸投げの親御さんがほとんど。「まるで保育園状態」で週末を過ごせるので、その時間に仕事をするなど、メリットに感じている人もいます。

男の子の兄弟で入団しているご家庭では、「1日中体を動かして発散できていることもあって、家にいるときの兄弟げんかが減った」という声もありました。チームで何かあったときには、折り合いのつけ方や感情のコントロールのしかたも学んでいくので、精神的にもたくましく成長します。

心身を鍛え、自立した社会に貢献できる大人に

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風邪などの病気に負けない強い体を作り、社会での自分の活かし方を身につけながら、チームの仲間や大人との信頼関係を築き、自信をつける。少年野球団をはじめとする団体スポーツは、個人主義が進む現代において、貴重な経験となるようです。

子どもには勉強だけではなく、生きる力を身につけてほしいという方にも、おすすめできます。

野球少年の挨拶は気持ちがいい

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最後になりますが、少年野球団を訪れたとき、野球少年たちが「こんにちは!」と挨拶をしてくれる姿は、本当に気持ちがいいです。挨拶はコミュニケーションの基本。これだけでも、入団してよかったな、と思えるのではないでしょうか。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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suna suna  ライター/エディター。東京で出版社に勤務後、フリーランスに。結婚を機に広島県に移住し、男女男の3人育児と仕事との両立に奮闘中。子育て、旅、グルメ、住宅、動物など幅広いジャンルで編集・執筆を担当。イギリス、アイルランド等に留学経験あり。