お化けは形を大きく変えた化け物
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お化け、幽霊、妖怪の中でも「お化けと幽霊の違いがはっきりしない」という人は多いのではないでしょうか。お化けは姿を変える「化けだぬき」や、大きく育ち過ぎた野菜を「お化け〇〇」と表現するように、「姿や形を大きく変えた化け物」とされています。本来の姿から形を大きく変えるとなると、それだけで不気味な印象を受けますね。
またお化けは、夏に流行するお化け屋敷からもわかるように「幽霊や妖怪など不気味で恐怖感を与えるものの総称」として使われることもあります。子どもの絵本では幽霊や妖怪もまとめて「お化け」と表現されることが多いのも、これが理由です。
幽霊は亡くなった人の姿
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肝試しなどに登場する幽霊は主に「亡くなった人の姿をした霊」、または動物の姿をした霊を指します。枕元に立つ、恨みをはらしにやってくる、柳の木の下に立つと言われるものが幽霊です。主に因縁のある場所に現れるとされています。
お化けと幽霊の大きな違いは、生きていたときと同じような姿をしているかどうかで分けられるでしょう。
妖怪は人知を超えた存在でそれぞれ特徴がある
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妖怪は人知を超えた不気味で不可思議なもののことです。「ゲゲゲの鬼太郎」や「妖怪ウォッチ」など漫画やアニメでもよく登場し、人気を集めていますね。
広く知られているものには河童や天狗、座敷わらしなどがあります。河童は川、天狗は山、座敷わらしは家といったように、それぞれ現れる場所や目的が違うことも大きな特徴です。
北国では雪女伝説が残り、沖縄には沖縄にしかいない妖怪がいるなど、地域性があるのも妖怪ならでは。同じような姿をしていても地域で呼び名が変わることもあります。また妖怪は恐れられるだけでなく、畏敬の念をもって伝えられてきていることも、おさえておきたいポイントです。
幽霊と妖怪は出る時間が違う
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幽霊と妖怪は出るとされる時間帯も違います。幽霊は昔から「草木も眠る丑三つ時に出る」と聞いたことはありませんか?丑三つ時(うしみつどき)とは、午前2時から午前2時半のこと。干支を24時間の円にし、丑の刻を4等分したときの3番目の時間帯であることから、このように言われています。
もし布団に入った子どもが幽霊を怖がったら、出る時間帯を教えてあげるといいかもしれませんね。
一方の妖怪は幽霊よりも早い時間帯の「逢魔時」あるいは「大禍時」に出るとされています。逢魔時(おうまがとき)や大禍時(おおまがとき)とは昼から夜に移りかわる黄昏時のことを指し、現在の午後5時から午後7時のことです。この時間帯は昔から大きな禍(わざわい)がある時間、妖怪など魔物に逢う時間と考えられています。
違いをおさえて物語をもっと楽しもう!
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夏の風物詩であるお化けや幽霊、そして妖怪。子どもにとっては恐ろしく感じるとともに想像力を刺激し、興味をそそそられる存在です。
これらは子ども向けの絵本やアニメには欠かせない不可思議なものたちですが、その違いを知ると、より物語を魅力的に感じます。それぞれの特徴を知り、お化けや幽霊、妖怪の面白さを再発見してみましょう。
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