2018年12月24日 公開

木のおもちゃ専門店・三軒茶屋の気になるお店「ウディック」

東京・三軒茶屋にある「木とおもちゃとジェラートのお店 ウディック(Woodayice)」。国内外の木製おもちゃを多数取り扱う同店のオーナーの出来裕治さんに、おもちゃの選び方・遊び方、子育てについてなどをお聞きしました!

東京・三軒茶屋の気になるお店「ウディック(Woodayice)」

東京・世田谷区。三軒茶屋駅から徒歩4分程のところにある「ウディック(Woodayice)」。店先には「木のおもちゃ・雑貨とジェラート・カフェの店」の文字が。こちらのお店を発見してからすごく気になっていたのですが、今回念願叶って取材させていただけることになりました。

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お店に入ると、すぐにたくさんの木のおもちゃが目に飛び込んできます!「一歩店内に入ると、森に来たような雰囲気を出したくて」と語ってくださったのは、オーナーの出来裕治(できゆうじ)さん。

オーナーの出来裕治さんと、店長の浅尾さん。
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出来さんは、高2、中1、小4の3人の子どもを持つお父さん。大手企業勤務や食品メーカー勤務などを経て、2012年に「ウディック」を開店しました。

個人店の開業にあたりおもちゃ屋さんを選んだ理由を、「子どもの頃から木のおもちゃが好きだったから」と語る出来さん。「おもちゃを買うことだけが目的ではなく、気軽にいつでも立ち寄ってほしいという想いからカフェを併設し、ジェラートも楽しめるお店にしました」とお店作りのいきさつも教えてくれました。

「路面店であること・教育熱心な方が多い場所であること・下町の雰囲気も残っていたこと」からこの場所に辿り着いたと話す出来さん。店名はwood + day + iceからくる造語で、「木工品 (wood) とジェラート (ice)に囲まれながら自然、緑、喜びと幸せ、ファミリー感を過ごせる日・空間 (day) 」を意味しています。

出来さんは、「ご来店のお客様に、笑顔で帰っていただきたい。老若男女、たくさんの方が楽しめるお店にしたい」とお店のコンセプトを熱心に語ってくれました。

ここにあるのは自信を持っておすすめできるおもちゃだけ

PLANTOYS(プラントイ)のおもちゃ

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「ウディック」が扱っているおもちゃのほとんどが木製のおもちゃです。国内外問わずバラエティに富んだ幅広い品揃えが目を引きます。

特に多いのが「PLANTOYS」のおもちゃ。PLANTOYSは、防腐剤は使用せず、塗料も化学物質ではなく体には無害なものを選び、子どもが安心して遊べるおもちゃを作っている木製玩具メーカーです。

同社は、廃材となるゴムの木を活用したり、切り株を掘り起こして粉砕し、植物由来の染料を練り混んだ“プランウッド”という玩具用素材を開発したりと環境保全の意識も高いことで知られています。

そんなPLANTOYSと出来さんのおもちゃへの大切な思いが一致し、お互いに共感し合い、今では「ウディック」は日本で一番PLANTOYSのおもちゃを揃えているお店となりました。

たくさん並んだPLANTOYSのおもちゃ。
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日本の木のおもちゃ

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おもちゃひとつひとつに、手書きのPOPが添えられています。
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日本の木のおもちゃ作家さんの商品もたくさん取り扱っています。お店に揃えているのは、出来さんが自分の目で見て実際に遊んでみて、好きだと感じたおもちゃだけ。「自分が気に入らないおもちゃを無理におすすめするようなことはしたくないですからね」と出来さん。

おもちゃには手作りの商品紹介ポップが添えられていますが、読めばおもちゃへの情熱や愛情がすごく伝わってきます。

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「出産祝い」「季節の飾り」など、目的に合わせておもちゃを探せる工夫もポップでしています。
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親がおもちゃを選ぶときに大切にしたいこと

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数多く並ぶおもちゃを前にするとワクワクする一方で、どうやっておもちゃを選んでいいのか迷ってしまうことありませんか?できるだけ長く使えるものがいいのか、知育に繋がるおもちゃがいいのか……。

そこで出来さんに、おもちゃの選び方について質問しました。
「『子どもが好きな形や色』そして『お母さんが気に入って選んだもの』が僕がおすすめする“いい”おもちゃです。メディアで取り上げられているから、有名玩具だからとこだわる前に、まずは親子で一緒に遊んでほしいですね」と出来さん。

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また出来さんは、「たくさんのおもちゃで遊んでいるうちに、何が適しているか、どこを補えばいいかなど、子どもの動きでわかってくると思います。だから、できるだけ多くのおもちゃで遊んでみるといいと思います。いっぱいおもちゃで遊ぶこと自体、脳の発達や知育に繋がります。知育玩具と謳われてなくても、どんなおもちゃでも遊ぶことそのものが大事なんです」とも続けました。

出来さんは、木製おもちゃについても話をしてくれました。
「木製のおもちゃは、手に伝わるあたたかさだけでなく、持った時の重さや木の香り、手触りなど、五感を育てる力があります。また、小さなおもちゃであっても、木から森へ、森から山へ、山から環境へと意識を広げていくこともできます。遊びながら環境について学ぶこともできます。お手入れしながら使えば、親から子へ、またその子どもへと、ずっと長く遊び続けることができるのも大きな魅力ですね」。

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「笑顔」を子育ての軸に

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3人の子どもを持つ出来さんに、子育てについてのお話もお聞きしました。「僕が子育てのモットーにしているのは“笑顔でいること”です」と出来さん。

「どんなときでも、笑顔が大切。笑顔は自分の心も、周囲の人たちの心も豊かにしてくれます。笑顔は気遣いの表れでもあります」と話す出来さん。また、おもちゃも子育てにはとても重要な役割がある、とも説きます。「遊びを通して周囲との関わり方を身につけ、自分の資質も作り上げられていきます。心を豊かにし、気遣いができるようになる、という成長は、遊びの中でも培われます。それをサポートするのが親であり、おもちゃなのだと思います」。

子どもはのびのびと遊ぶのが一番だね、とほほ笑む出来さん。笑顔をモットーに子育てしている出来さんらしい、優しい語り口調と笑顔が印象的でした。

カフェで提供しているコーヒー。小さな笑顔がこんなところにも!
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遊んで食べてくつろげるウディック

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「おもちゃは親子で手にとって遊んでほしい」という出来さんの想いが込められたウディック。実際におもちゃに触れて遊んで試せるように、たくさんのおもちゃのサンプルが用意されています。遊び方に困ったら、店員さんに迷わず相談してみてください。丁寧に教えてくれますよ。

靴を脱いで遊べるプレイスペース。大人の目が届く場所にあります。

美味しくて楽しい時間

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「ご来店してくださった皆さんが満足して帰れるように」と、店内には子どもが遊べるプレイスペースやゆっくり寛げるカフェコーナーもあります。カフェでは、ジェラートやコーヒー、ハーブティーを楽しむことができます。ピザセットやジェラートパンケーキセットなどの軽食もおすすめですよ。

常時12種類ほどのジェラートが並んでいます。人気はピスタチオ!
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不定期で、手作りおもちゃのワークショップも開催しています。これまで開催したのは万華鏡、紙コップ人形、どんぐりころころ作りなど。おもちゃ作家さんと直接お話できるチャンスでもあります。子ども連れでももちろん参加できるので、興味のある方はぜひ参加してみてはいかがでしょうか?

ワークショップの情報はウディックのWEBサイトに掲載されています。

最後に

ウディックのキャラクターは、出来さんと娘さんが考え、それを知り合いの画家の方が整えて誕生したそうです。動物のような妖精のようなちょっと不思議なキャラクターは、森で木のおもちゃやジェラートを作って、ポッケに入れてみんなに運んでくれるそうですよ!お店とお客様との橋渡しのような存在ですね。

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「お客さまと私たちが、まるで家族のように自然と寄り添う居心地の良い場所。そして、たくさんの木のおもちゃを通して、都会の中にありながら広大な森や豊かな緑が感じられる場所です」と出来さんはウディックの魅力を語ります。

お気に入りのおもちゃを探してみたり、あるいはカフェでゆったり寛いだり。ぜひ家族で遊びに行ってみてください。

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ウディック(woodayice)

【住所】
東京都世田谷区三軒茶屋2-17-12 1階
【電話番号】
03-6676-1393
【営業時間】
11:00~午後7:00
【定休日】
月曜(祝日の場合翌日)
【アクセス】
東急田園都市線 三軒茶屋駅より徒歩4分/東急世田谷線 西太子堂駅より徒歩3分
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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WRITER

あそまめ あそまめ  神奈川生まれ千葉育ち。千葉県在住。グラフィックデザイン&フェルトワーク作家。お子さんやママさんに工作や手芸の教室も開催しています。絵画指導インストラクター(初級)・おもちゃコンサルタントマスターとしても活動。家族+猫2匹と暮らしています。