2018年12月13日 公開

英語の早口言葉には何がある?楽しく発音練習と頭の体操

LとRのように日本人には区別しづらい英語の発音は、早口言葉で楽しく学びましょう。早口言葉を繰り返すことで、正しい発音に必要な筋肉も発達していきます。遊び感覚でネイティブの発音に近づいていけるはず。英語の早口言葉5つと、うまく発音するためのコツをご紹介します。

頭の体操にもおすすめ!英語の早口言葉

英語で早口言葉は「Tongue Twister」と呼ばれています。Tongueは舌、Twisterはねじる人・道具などを意味します。日本の早口言葉は口の動きがポイントになりますが、英語の場合は舌の動きが大切。確かに言いづらい早口言葉は、舌がねじれてしまうように感じます。

英語の早口言葉を練習するなら、言語能力と知能の発達が目覚しい幼児期がおすすめ。「言いにくい言葉を繰り返し練習する」ことで、英語の発声練習と脳のトレーニングが同時にできます。

日本語にはない発音を幼児期に

日本人にとって「L」と「R」、「S」「Sh」「Th」は区別・発生しづらい音とされています。これらの音を繰り返し交互に発声することで発音を矯正し、スムーズに言葉を発せられるようになるでしょう。

その理由として、英語の早口言葉は日本語の発音とは違う筋肉を使います。幼児期から親しんでおくことで、「正しい発音に必要な筋肉」をしっかり身につけられるのです。親子で英語の早口言葉で遊びながら、ネイティブに通じる発音を身につけましょう。

1.Red lorry, yellow lorry

「Red lorry, yellow lorry, red lorry, yellow lorry. 」

日本語訳は「赤いトラック、黄色いトラック、赤いトラック、黄色いトラック」。日本人が区別しづらい「L」と「R」の発音をマスターできる早口言葉です。私たちにとっては同じように聞こえる2音ですが、ネイティブの人からするとまったく違う音。「L」と「R」を正しく発音できることで、通じる英語に一歩近づきます。

2音の違いは舌の位置。「L」は舌を上前歯の根元につけて発音します。「R」は舌を喉の奥へ巻きつつも、どこにも触れていない状態で発音してみてください。短い早口言葉ですが、舌の位置に気をつけて発音すると難しく感じるはずです。

Tongue Twister 2- Red Lorry, Yellow Lorry

「Red lorry, yellow lorry, red lorry, yellow lorry. 」
ゆっくり丁寧な発音が聞けます。

2. Brown bees buzzed

「Brown bees buzzed busily beside the bluebells.」

日本語訳は「茶色い蜂がブルーベル(ツリガネスイセン)のそばで忙しくブンブンといった」です。日本語の「ば行」に近い発音と言われる「B」。口を閉じて発音します。

この早口言葉は次の音とのつながりを考えながら、連続して発音するのが難しいポイント。リズムに乗りながら「B」の発音を練習してみましょう。

3. I scream, you scream

「I scream, you scream, we all scream for ice cream.」

小さな子どもに人気のある早口言葉のひとつです。"for ice"のforは「~ために」ではなく「scream for~」、つまり「~を求めて、欲しくて叫ぶ」と言う意味になります。

日本語に訳すと「私は叫ぶ、君もさけぶ、私たちはアイスクリームが欲しいと叫ぶ」。下唇を軽く噛みながら「f」の音を出すことに気をつけて、滑らかに発音できればOK。練習しているうちに、本当にアイスクリームが食べたくなってしまいそうです。

4.Peter Piper

「Peter Piper」

ピーターパイパーと呼ばれる有名な早口言葉。英語圏で親しまれている伝承童謡「マザー・グース」の1曲です。

「Peter Piper picked a peck of pickled peppers.
(ピーター・パイパーが1ペックの唐辛子のピクルスをつまんだ。)

A peck of pickled peppers Peter Piper picked.
(ピーター・パイパーがつまんだ1ピックの唐辛子のピクルス。)

If Peter Piper picked a peck of pickled peppers,
(もしピーター・パイパーが1ピックの唐辛子のピクルスをつまんだら、)

Where’s the peck of pickled peppers Peter Piper picked?」
(ピーター・パイパーがつまんだ唐辛子のピクルスはどこへ行ったのでしょう?)

「p」の破裂音と、英語のリズム感(単語と単語の間合)をつかむ練習になります。Peter ・Piper・ picked……。似ている発音の単語が続くこの早口言葉は、日本語発音になりがち。はじめは一単語ずつ練習しましょう。

気をつけたいのはPeter の /iː/ の発音と、 pickled や picked の /ɪ/ の発音の違い。Peter の /iː/は「イ」、pickled の /ɪ/ は「イ」と「エ」の間の音を出す感覚で発音してみてください。長めの早口言葉ですが、区切りながらしっかり発音することを繰り返せば、幼児でもマスターできます。

【英語早口言葉】Peter Piper 【happyeclub】

「Peter Piper 」を上手に言うコツを紹介しています。

5.She sells seashells

こちらもマザー・グースに登場する有名な早口言葉。日本人が苦手とする"sh"と"sea"が繰り返し出てくることで、2音の違いをはっきりさせる発音練習になります。

「She sells sea shells by the seashore.
(彼女は海岸で貝殻を売っている。)

The shells she sells are surely seashells.
(彼女の売っている貝殻は確かに海の貝殻だ。)

So if she sells shells on the seashore,
(だからもし彼女が海岸で貝殻を売っているなら、)

I’m sure she sells seashore shells.」
(確かにそれは海岸の貝殻なんだ。)

She / shell / shore / sureは、発音記号/ ʃ /で発音します。口を閉じて上あごに舌をつけずに、「シュイー」という感じで発音しましょう。sell / seaは、/s/の発音です。口を閉じ、舌を上あごにつけて「スィー」と言います。

英語の早口言葉で発音の練習!// English tongue twisters!〔#521〕

バイリンガルの方が解説付きで早口言葉を紹介しています。

最初はゆっくり丁寧に

流れるようなネイティブの早口言葉を聞くと、そのスピードと滑らかさに驚かされるでしょう。いきなり私たちが真似ようとすると、言い切ることに重点を置きすぎてしまうことも。結果、単語の発音がおろそかになってしまいがちです。はじめは単語ごとに分けて、正しい発音を繰り返し真似します。

例えば「Peter / Piper / picked a / peck of / pickled / peppers.」のように細かく分けて、ゆっくり発音してみてください。正しい発音方法を身につけてから、スピードアップさせていきます。

幼児は言語能力の発達が著しく、動作・言葉を真似る力にも優れている時期。楽しみながら英語の早口言葉を真似するうちに、英語の正しい発音・リズム・単語同士のつなぎ方をいつのまにか覚えてしまうはずです。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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aotanaoao aotanaoao  小学1年生の娘を育てる兼業主婦です。遊びながら知育できることを日々模索中。 英会話教材、学習テキストを使ってマイペースで家庭学習を楽しんでいます。