2021年1月28日 公開

【小学校受験】通学時間を考える。小1が一人で通学できるか?

幼稚園・保育園から小学校に進学すると様々な変化がありますが、その最たるものの一つが「通学」です。国私立小学校に通わせた場合、実際はどんな感じなのでしょうか?連載「『お受験』はじめました」vol.62です。

小学一年生が一人で通う心配

1年生になると親の送り迎えがなくなり、一人で通うことになります。
学区のある公立小学校の場合は徒歩10分くらいで到着する場合が多いのではないでしょうか?地方になると1時間位かかる場合もありますが、移動手段としての多くは徒歩となります。集団登校などもあり、安心して通わせられることが多いでしょう。

国私立の場合はそうではありません。徒歩で通える生徒もいますが、多くが電車などの公共機関を利用して通学します。
通学班も無いので一人で通わなくてはなりません。

通学にどのくらいの時間をかけているか?

娘のミヤピーが通う学校ではドア・ツー・ドアで平均3~40分くらいの時間を通学の片道にかけているお子さんが多いように思います。
往復で1時間近く通学時間に費やします

学区が定められていない小学校はどこから通っても良いのですが
実際はどのくらい遠くから通っている子がいると思いますか?
都内中心部の小学校(女子校・共学校)のいくつかの学校説明会で実際に先生にお伺いしてみたのですが、
・山梨県
・静岡県
から2時間ほどかけて通われているお子さんがいると聞きました。

何人かは新幹線で通学されているお子さんもいるそうです。
中学生ではありません。小学生です。

遠方の住まいは小学校受験で不利にならないか

家が遠い場合、通学に関してどのようにするのか両親の考えを面接で問われると思います。
我が家も神奈川県の学校を受験したときに尋ねられました。
この場合「低学年時は特に親が登下校に関してサポートできる」ことを示せることができれば大丈夫です。
我が家の場合は登校時と下校時のルートを説明し、低学年時まで親がサポートする具体的なやり方をお話しました。

例えば、朝は親の通勤の時間を変更し、●●駅までは一緒に行き、乗り換えをサポートする、帰りは一定の期間までは迎えにいける体制を作れたり、学校の近くの駅にある学童サービスを検討していることや、保育園に通っているときもお迎えのシッターサービスを利用したことがあるため緊急時も対応ができることを話しました。

できるだけ具体的な案を伝えることで学校側にも安心材料を提供できることと思います。

入学が決まったら必ずするべきこと

受験前は「みんなもできるんだからうちの子も一人で登校できるはず」と思います。
ママミーヤもそう思っていました。

入学が近づいた頃、実際の通学時間に合わせて子どもと一緒に電車に乗ってシミュレーションをしてみると…
人の多さ!密度!ランドセルを背負った状態で、背の低い子どもがこんな電車に乗り込めるのか?
電車が途中で止まって動かなくなったらどうするのか?子どもが判断して対応できるのか?何度か練習するたびに不安になりました・・・。

乗り換えがある場合の降りる駅・乗り換えの改札・チェックすべき項目はたくさんあります。

また、防犯にも気を配らないといけません。
入学前に学校のルールを確認する必要がありますが、GPSが付いた端末は用意しておいたほうが良いでしょう。
娘は公衆電話もよく使っています。いざというときに困ったことを伝えられるようにするためです。そのためテレホンカードと小銭は常に持たせています。
入学前から想定されるトラブルに対応できるよう、教えておくことが重要です

通学時間の長さが影響すること

小学生は思っている以上に荷物が多いです。
教科書・ノートだけでも重いのに体操着・上履きなど持ち物も多く、最近は肩こりに悩む小学生も多いようです。
そこに公共交通機関を使うとなると、非常に大変です。学校によってはお弁当も必要です。

子どもは身長が低く、満員電車に遭遇してしまうと埋もれてしまいます。
それが長時間かつ毎日続くと体に負担がかかるのは間違いありません。

娘の学校のお友達は朝のラッシュに耐えることができず、遠回りをしてラッシュを避けるために通学路を変更しました。
通学時間が20分近く増えてしまうそうなのですが、疲労している子どもを見て現状のまま通い続けるのは厳しいのではと悩んでいると聞きました。

孟母三遷?!

私の周りに意外に多かったのは、入学する学校が決まったあとすぐに学校の近くに引っ越しを検討する人です。
しかも持ち家に住んでいる人がです。正直なところとても驚いてしまいました。
学校から歩いて行ける距離だと荷物が多いときや、災害が起きたときなど安心だという考えからですが、我が家は転居する余裕がなく、そこまでの考えに至りませんでした。

しかし、子どもの環境を最大限に整えるために躊躇なく引っ越しを検討できるご家庭を見て「孟母三遷」という言葉が現代にも生きていることを実感しました・・・。

■「孟母三遷」…中国戦国時代の思想家「孟子」の母が、子どもの教育に適した環境を選んで住所を三度移し変えたという故事からできた言葉
(参考:孟母三遷の教えとは/コトバンク

通学時間が長くなることで学んだこと

多くの生徒は公共交通機関を使って通学します。徒歩で通える程度の距離が一番良いのですが、国私立の場合はそうではありません。
通学時間が長いことはデメリットになりますが私自身はメリットとして感じる部分もあります。
電車に乗って通学することで、社会の仕組みを知るようになりました。
たくさんの大人たちが朝会社に向かい、中高生は学校に向かう。社内には広告がたくさんあり、勉強をしている人・本を読んでいる人・スマホを見ている人・・・様々な人がいることを肌身で感じてきます。
娘は社内のニュースを良く見ているので意外と国内外の情報に詳しくなってきました。
また、公共の場でのマナーというのも学んでいます。電車の中で迷惑にならないようにするためにどう振る舞うべきかなどよく考えて行動するようになりました。

学校選びで大事なこと

校風・進学実績など重視すべき点はたくさんありますが、子どもの健康を守るのも親の大切なつとめです。
学校の宿題・習い事。塾に通う子も多いです。
通学で体力を使い果たしている場合ではないくらい時間が足らなくなります。
自分が小学校だった時代とは全く違った忙しさです。
1日は24時間しか無いので、なるべく無駄な時間が少なくなるように十分検討することが必要だと思います。

次回もお楽しみに!
■小学校入学準備にはこちらの記事もおすすめです。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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ママミーヤ ママミーヤ  フルタイムではたらくママ(時に数日にわたる徹夜あり)。 会社員から脱却し、フリーランスになるが前より忙しくなる誤算に悩む。 0歳から保育園に通う娘が一人。昨年、塾なしで小学校受験に挑戦して無事に入学。 0歳からの幼児教育・お受験の勉強を自宅で行うためのコツ・時間のやりくりなどをお伝えします!