【さかさまにしても落ちない水】どんな実験?
水の入ったコップをひっくり返すと、重力によって水はこぼれ落ちていきます。
でも、厚紙でコップにフタをしてみると...…?不思議なことに水はまったくこぼれません。
手品のような実験結果に、子どもたちも大喜び!
厚紙でうまくいったら、今度は目の細かいふるいでフタをしてみましょう。水はどうなるでしょうか?
実験に必要なもの
実験に必要なものは、次の4つです。
・コップ
・ボウルまたは洗面器
・厚紙またはハガキ
・ふるい
実験方法
厚紙でフタをする
コップいっぱいに水を入れます。
厚紙でコップにフタをします。
フタを手で押さえながら、そっとコップをひっくり返します。
ゆっくりとフタを押さえていた手をはなしてみましょう。水がこぼれてこなければ実験成功です。
ふるいでフタをする
ボウルの中に8~9分目ほどの水を入れ、ふるいを沈めます。
ボウルの中で、コップいっぱいに水を入れます。
ふるいの上にコップを立てます。
ふるいを両手で持ち、コップをかたむけないようにそっと持ち上げていきます。
すると…...、ふるいには細かい穴があいているにも関わらず、水はこぼれ落ちてこないことが分かります。
なぜ水はこぼれないの?
コップをひっくり返しても水がこぼれなかった理由は、2つあります。
1つは、「大気圧」という力がはたらいたからです。
大気圧とは、空気中ではたらく圧力のこと。
空気中にあるすべての物体は、空気によって四方八方から押されています。
ひっくり返されたコップのフタの部分でも、大気圧がはたらき、水を押し上げているのです。
もう1つの理由は、水の「表面張力」です。
表面張力とは、液体ができるだけ小さく丸くなろうとする力のこと。
水滴が丸まった形になるのは、この表面張力がはたらいているからです。
厚紙やふるいでフタをした部分には、表面張力がはたらき、水を内側に引っぱり上げようとします。
大気圧と表面張力、2つの力が作用することによって、水が落ちようとする重力よりも、水を引っぱり上げようとする力が強くなり、水がこぼれなくなるのです。
実験のコツ
実験自体は5分もかからずに終わるので、お子さんが興味を持ったら、ぜひいろいろな方法を自由に試してみてください。
わが家の長女は、「他の網状のものでもフタにできるのか」と、キッチンからザルやあく取りを取り出して試していました。
「コップをななめに傾けるとどうなる?」「厚紙やふるい以外でもフタができる?」など、親子で一緒に試してみると盛り上がりますよ。
「おうち実験」で子どもの自然科学への好奇心を養おう!
自宅にあるものでできるおうち実験、「さかさまにしても落ちない水」をご紹介しました。
シンプルな実験ですが、目には見えにくい空気や水の力を体感できます。
必要な材料も少なく、短時間で簡単にできる実験なので、ぜひ気軽に取り組んでみてくださいね。
※以下の記事も親子でできる簡単実験を紹介しています。ぜひご覧ください。
おうちでできる簡単実験!水中シャボン玉を作ろう

水中にシャボン玉を作る実験をご紹介します。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。